【2021年2月22日週】米国株セクター分析

米国株セクター分析2021年02月22日週米国株セクター分析

来る来る詐欺で終わるかもと思い始めていた2月の下落が最終週に来ました。

2月16日からたったの2週間足らずで長期金利が30%近くも急上昇したことが起因しています。

米国債10年利回り
米国債10年利回り 日足チャート

パウエル議長は我慢も浮き足立つ市場-景気過熱懸念し金利上昇

パウエル議長は我慢も浮き足立つ市場-景気過熱懸念し金利上昇
23、24両日の米議会公聴会で証言したパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は、金融引き締めを検討する状況には程遠いとの景気認識を示した。しかし25日の金融市場では、急速なだけでなく恐らく過熱気味ですらある景気回復の可能性を織り込む動きが急激に広がった。

パウエル議長が23日、24日に金融引き締めを検討する状況には程遠いとの景気認識を示したもののものの、高価は限定的だったようです。

J&Jのコロナワクチンの認可が下りそうな感じです。

J&Jのコロナワクチン、米FDA諮問委が支持-緊急使用許可へ前進

J&Jのコロナワクチン、米FDA諮問委が支持-緊急使用許可へ前進
米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナウイルスワクチンは米食品医薬品局(FDA)諮問委員会の支持を得た。米国で3種目のコロナワクチンの緊急使用許可(EUA)に向け前進した。

コロナワクチンの接種が進めば、人々が街中に繰り出していくので、更に景気回復に拍車が掛かります。コロナ禍で株価が急上昇していた情報技術セクターにはマイナス影響になりそうです(コロナ前に戻るということはないと思いますが)。

それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。

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各種指数・指標の振り返り

米国主要指数パフォーマンス

指数先週終値今週終値先週比年初来
S&P500指数3906.723811.1697.6%103.0%
ナスダック100指数13580.7812909.4495.1%101.7%
ダウ平均株価31494.3330932.3898.2%102.3%
ラッセル2000指数2266.68872201.05197.1%113.1%
ろじゃじろう
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4指数とも下げましたが、これは暴落の序章でしょうか

その他関連指標

指標今週終値今週終値先週比年初来
米ドル/円105.39106.5101.1%103.3%
米国債10年利回り1.3481.419105.3%155.4%
金価格(XAUUSD)1784.1851734.37597.2%89.3%
WTI原油価格58.9361.53104.4%130.0%
ろじゃじろう
ろじゃじろう

金利上昇とドル上昇のダブルパンチでゴールドが年初来で10%以上の下落・・・ゴールド投資家のわたしは株安も食らっていますw

米国株セクター分析結果

米国株セクター概要

finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。

S&P500Map
ろじゃじろう
ろじゃじろう

エネルギーセクターは引き続き堅調でした、景気が回復すればリア充銘柄が上がっていくはずなのでそろそろ物色を検討してもいいかもですね

米国株セクターETF毎の騰落率サマリ

セクター分析に用いるETF一覧

微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。

セクターETF主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄)
情報技術VGTAAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE
一般消費財VCRAMZN、TSLA、HD、MCD、NKE
ヘルスケアVHTJNJ、UNH、PFE
生活必需品VDCPG、KO、PEP、WMT、PM
素材VAWLIN、APD、NEM
公益VPUNEE、D、DUK
資本財VISUNP、HON、UPS
通信VOXFB、GOOG、GOOGL、VZ
不動産IYRAMT、PLD、CCI
金融VFHJPM、BRK-B、BAC
エネルギーVDEXOM、CVX、COP
※ETFはバンガード社(不動産のみステート・ストリート社)、リンク先はブルームバーグ

セクターETFの株価(終値)と騰落率

各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。

先週比:S&P500指数と先週終値を上回ったセクターは緑色、下回ったセクターは赤色で表示
年初来:S&P500指数と年初終値を上回ったセクターは緑色、下回ったセクターは赤色で表示

セクターETF先週終値今週終値先週比年初来
情報技術VGT373.81356.595.4%102.5%
一般消費財VCR295.94283.5295.8%104.4%
ヘルスケアVHT230.65224.6297.4%100.9%
生活必需品VDC169.89165.797.5%96.2%
素材VAW163.64160.1397.9%102.8%
公益VPU135.29128.2794.8%95.8%
資本財VIS177.96176.2799.1%106.1%
通信VOX130.75128.4698.2%108.5%
不動産IYR88.7187.3598.5%105.6%
金融VFH80.4480.1899.7%111.7%
エネルギーVDE64.0266.65104.1%127.9%
S&P500VOO358.59349.5997.5%103.1%

セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率

セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率
ろじゃじろう
ろじゃじろう

1位:エネルギー、2位:金融、3位:通信と変化ありませんでした。生活必需品セクターに加え、公益セクターもマイナスに転じました・・・

過去のセクター別の上昇率ランキング

 novelinvestor.comの表を日本語に翻訳

セクターETF毎のチャート分析

日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。

以下のチャートは全て「日足チャート」です。チャートに100日移動平均線、出来高を重ねています。また、テクニカル指標としてMACDとRSIも合わせて表示。

VOO(S&P500)

VOO(S&P500)
  1. 株価
    • 先週比:97.5%
    • 年初来:103.1%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :5,269,020 / 158.9%
    • 中央値:5,251,055 / 173.4%
    • 最小値:3,290,986 / 227.3%
    • 最大値:7,452,648 / 100.0%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

出来高は11月9日に新型コロナワクチンの発表がされた時以来の高さでした。支持線(緑色)で反発しましたが、週明けも金利上昇が続くようであれば下にブレイクするでしょう。その場合は100日移動平均線の336ドルあたりを目指す展開へ、ということで週明けも米国市場から目が離せません。

VGT(情報技術)

VGT(情報技術)
  1. 株価
    • 先週比:95.4%
    • 年初来:102.5%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :728,864 / 131.2%
    • 中央値:671,264 / 140.7%
    • 最小値:488,646 / 267.8%
    • 最大値:1,148,959 / 63.1%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

出来高は比較的高かったですが、VOOほどではありませんでした。予備で引いていた支持線(黄色)もブレイクしましたし、情報技術セクターは100日移動平均線をターゲットにもう少し下げそうな気がします。

VCR(一般消費財)

VCR(一般消費財)
  1. 株価
    • 先週比:95.8%
    • 年初来:104.4%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :133,828 / 111.3%
    • 中央値:125,029 / 105.2%
    • 最小値:87,501 / 231.2%
    • 最大値:205,301 / 96.2%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

VCRもVGTと同じような動きですが、構成銘柄のアマゾンが約5%、テスラが約14%と先週比で下落した影響もあり、支持線を大きく突き抜けていきました。先週・今週と手を出してしまい、現在2%の含み損を抱えています

VHT(ヘルスケア)

VHT(ヘルスケア)
  1. 株価
    • 先週比:97.4%
    • 年初来:100.9%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :211,906 / 82.1%
    • 中央値:216,054 / 93.1%
    • 最小値:193,333 / 157.7%
    • 最大値:231,897 / 39.6%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

出来高は少なかったヘルスケアセクターですが、こちらは支持線と100日移動平均線が近く、週明けに反転できるかどうかをチェックします。RSI的には大統領選前の底値水準であることから反発するのではないか(という希望的観測含む)と考えています

VDC(生活必需品)

VDC(生活必需品)
  1. 株価
    • 先週比:97.5%
    • 年初来:96.2%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :144,910 / 112.5%
    • 中央値:124,222 / 110.7%
    • 最小値:101,724 / 172.0%
    • 最大値:233,242 / 22.7%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

チャネルライン(黄色)もブレイクしてしたため、200日移動平均線を目指す展開になりそうです

VAW(素材)

VAW(素材)
  1. 株価
    • 先週比:97.9%
    • 年初来:102.8%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :137,224 / 102.2%
    • 中央値:129,955 / 139.6%
    • 最小値:110,826 / 376.9%
    • 最大値:194,695 / 21.8%
  3. トレンドサイン
    • MACDはわからない(下落シグナルに転換しそう)、RSIは下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

支持線で反発しましたが、こちらも他銘柄同様に週明けの動きが気になります。ちなみに素材セクターは景気が良くなると株価が上がりやすいため、現在のような展開では仕込んでおきたいセクターのひとつです(右上の領域)

セクターローテーションの図

セクターローテーションの図

VPU(公益)

VPU(公益)
  1. 株価
    • 先週比:94.8%
    • 年初来:95.8%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :380,274 / 173.6%
    • 中央値:316,895 / 165.2%
    • 最小値:222,617 / 247.2%
    • 最大値:701,128 / 100.0%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

RSIが2020年3月水準まで下落しており、割安感はあるのですが、前述のセクターローテーションで言えば、真逆のセクターに属していることからも手を出したくない感じです

VIS(資本財)

VIS(資本財)
  1. 株価
    • 先週比:99.1%
    • 年初来:106.1%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :193,068 / 109.8%
    • 中央値:203,183 / 170.0%
    • 最小値:130,969 / 420.7%
    • 最大値:270,341 / 29.6%
  3. トレンドサイン
    • MACDはわからない(下落シグナルに転換しそう)、RSIは上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

資本財セクターは景気が良くなると上昇するセクターのひとつなので下落の影響をあまり受けておらず、トレンドラインの範囲内に収まっています。押し目が来たら買いたいところです。

VOX(通信)

VOX(通信)
  1. 株価
    • 先週比:98.2%
    • 年初来:108.5%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :173,855 / 112.8%
    • 中央値:124,183 / 104.8%
    • 最小値:97,386 / 348.9%
    • 最大値:403,961 / 50.2%
  3. トレンドサイン
    • MACDは下落シグナル、RSIは上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

通信セクターもチャネルラインの範囲内に収まっています。ただし、こちらもセクターローテーションの左下に属しているセクターなのでなかなか手を出しづらい感じです

IYR(不動産)

IYR(不動産)
  1. 株価
    • 先週比:98.5%
    • 年初来:105.6%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :7,280,586 / 119.7%
    • 中央値:6,117,180 / 123.8%
    • 最小値:5,061,982 / 515.6%
    • 最大値:9,921,118 / 53.3%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

不動産セクターも支持線をブレイクしてしまいました。長期金利上昇が住宅ローン金利にも影響を与えるため、住宅購入にはマイナスになりそうです。不動産セクターも手を出しづらい感じです。

VFH(金融)

VFH(金融)
  1. 株価
    • 先週比:99.7%
    • 年初来:111.7%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :738,816 / 121.3%
    • 中央値:717,547 / 143.3%
    • 最小値:618,582 / 400.0%
    • 最大値:942,385 / 47.6%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

MACD、RSIともに上昇シグナルが出ているセクターがやっと出てきましたが、銀行は長短金利差が大きくなると収益を得やすくなるためプラス材料となります。こちらもタイミングを見て投資したいセクターです。

VDE(エネルギー)

VDE(エネルギー)
  1. 株価
    • 先週比:104.1%
    • 年初来:127.9%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :1,595,930 / 134.2%
    • 中央値:1,560,673 / 148.6%
    • 最小値:1,222,838 / 263.9%
    • 最大値:2,082,585 / 61.4%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

今最も勢いのあるエネルギーセクターですが、先週比で唯一上昇しました。水曜日に抵抗線をブレイクして、新しいトレンドをつくっていくのかと思いましたが、金曜日には戻ってきました。

木曜日の寄り付きでジャンピングキャッチしてしまったのは内緒です(笑)

ろじゃじろう
ろじゃじろう

木曜日の夜のわたし、落ち着けよ・・・やっぱりダマシやないかい!

まとめ

まだ、下落が収まったかどうかわかりません。3月最初の週もポジポジ病が発動しないように週末にしっかりと戦略を立てて、米国市場と向き合いましょう!

・・・と自分に言い聞かせています(笑)

コロナショック時に投資開始時だったということもあり、なかなか手を出せずに後悔した記憶が残っており、下落ナイフを掴むほどは行かずに、チビチビとタッチしていくスタイルを身に着けてしまいました。。。

長期金利が3月末には1.8%とかになっている、なんてことも絶対に起きないとも言い切れませんので、米国債10年利回りが安定するまでは静観しましょう!

・・・と自分に言い聞かせています(笑)

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