【VCR・XLY】米国一般消費財セクターETF2種を徹底比較

米国一般消費財セクターETF2種を徹底比較米国株の比較検証

VCRまたはXLYというETFで米国一般消費財セクターに投資することができます。

米国株は11種のセクターに分類されます

情報技術、一般消費財、ヘルスケア、生活必需品、素材、公益、資本財、通信、不動産、金融、エネルギー

ろじゃじろう
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VGTはバンガード社、XLKはステート・ストリート社が取り扱うETFです

この2社が運用する米国一般消費財セクターETFは、構成銘柄やコストなど異なります。これらの違いがパフォーマンスに影響を与えることがあるため、ETFの選定はしっかりとおこないましょう。

VCR・XLYの2種を徹底比較した結果、わずかな差でVCRに投資するのがよいという結論になりました。米国一般消費財セクターに投資を検討している人の参考になれば幸いです。

さっそく、その理由について解説していきます。

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米国一般消費財セクターETF(VCR・XLY)の概要

米国一般消費財セクターとは?

米国一般消費財セクターとは、米国企業の中で、インターネット販売・通信販売、専門小売り、ホテル・レストラン・レジャーなどの企業を分類したグループのことです。

ろじゃじろう
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オンライン、オフライン混ざったセクターです

VCR・XLYの概要をチェックする

2020年11月24日調査時点のものになります。

検証項目VCRXLY
運用会社バンガードステート・ストリート
設定日2004年01月26日1998年12月16日
組入銘柄数28961
純資産総額41.2 億ドル167.5 億ドル
経費率0.10%0.12%
直近配当利回り0.79%1.01%

ステート・ストリート社のXLYの純資産総額はVCRの4倍以上あります。一方のVCRの純資産総額も4000億円以上と非常に大きな規模のETFです。

ろじゃじろう
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楽天証券で投資信託ランキング1位のeMAXISSlim米国株式(S&P500)が2000億円なので、その規模の大きさがおわかりいただけるかと思います

ちなみにバンガード社のETFは経費率が低いことが有名ですが、ステート・ストリート社も対抗して経費率を下げており、大きな差がありませんでした。

直近配当利回りは1%前後と高くなく、株価の上昇でリターンを狙うETFであることがわかります。

ベンチマークする指数の違い

特徴VCRXLY
ベンチマークMSCI USインベスタブル・マーケット・一般消費財・サービス25/50インデックス一般消費財セレクト・セクター指数
組入銘柄数28961
企業規模大型株、中型株、小型株大型株(S&P500)

ここでは組入銘柄数と企業規模の違いを知っていただければ大丈夫です!

MSCIはモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルの略

ろじゃじろう
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全米株式(VTI)とS&P500(VOO)のような関係性です

組入銘柄の重複率

時価総額ベースでの組入銘柄の重複率は81%とほとんど同じです。

etfrc.com調べ

業種比率の違い

2020年11月24日調査時点のものになります。

VCR業種VCRXLYXLY業種
インターネット販売・通信販売29.20%27.41%インターネット販売・通信販売
住宅関連用品小売10.50%26.41%専門小売り
衣料小売3.90%
自動車小売3.50%
専門店2.00%
教育サービス1.10%
専門消費者サービス0.80%
コンピュータ・電子機器小売0.80%
家具・装飾小売0.80%
レストラン10.70%19.51%ホテル・レストラン・レジャー
ホテル・リゾート・クルーズ船2.70%
カジノ・ゲーム2.10%
アパレル・アクセサリー・贅沢品3.10%8.62%繊維・アパレル・贅沢品
履物4.40%
総合小売4.10%6.36%複合小売り
百貨店0.30%
住宅建設3.20%4.81%家庭用耐久財
民生用電子機器0.60%
家庭用電気機器0.60%
家具・装飾0.70%
家庭用品・雑貨0.30%
自動車製造7.90%3.49%自動車
自動車部品・装置2.60%1.58%自動車部品
自動二輪車製造0.20%
タイヤ・ゴム0.20%
販売1.10%1.34%卸売
レジャー用品2.00%0.47%レジャー用品
レジャー設備0.60%

VCRとXLYで対応する業種が間違えている可能性がありますが、業種の比率が少しずつ異なっている点が気になります。

構成銘柄の違い

左端のrankはVCR、右端のrankはXLYを指しています。

CVRは2020年10月31日、XLYは2020年11月23日時点のデータです。

rank保有銘柄シンボルVCRXLYrank
1Amazon.comInc.AMZN22.7%21.4%1
2HomeDepotInc.HD7.1%11.3%2
3TeslaInc.TSLA5.7%なし
4McDonald’sCorp.MCD4.0%6.2%4
5NIKEInc.ClassBNKE3.7%6.4%3
6Lowe’sCos.Inc.LOW3.0%4.0%6
7StarbucksCorp.SBUX2.6%4.4%5
8TargetCorp.TGT1.9%3.5%7
9BookingHoldingsInc.BKNG1.7%3.2%8
10TJXCos.Inc.TJX1.5%2.9%9
11MercadoLibreInc.MELI1.4%なし
12DollarGeneralCorp.DG1.3%2.1%11
13GeneralMotorsCo.GM1.1%2.2%10
14LululemonAthleticaInc.LULU1.0%なし
15eBayInc.EBAY0.9%1.3%15
16O’ReillyAutomotiveInc.ORLY0.8%1.3%16
17ChipotleMexicanGrillInc.ClassACMG0.8%1.4%13
18RossStoresInc.ROST0.8%1.5%12
19FordMotorCo.F0.8%1.4%14
20Yum!BrandsInc.YUM0.7%1.2%18
TOP2063.5%79.0%TOP20

どちらの銘柄も約20%はアマゾンが締めています。

また、トップ20銘柄のうち3銘柄がXLYには含まれていませんでした。

みなさんご存知のテスラの他に、e-コーマスのメルカドリブレ、ルルレモンです。テスラはS&P500入が決定したため、2020年12月下旬にXLYにも組み込まれる予定です。

VCRもXLYもトップ20の銘柄が占める割合は高いですね。

現在の株価

VCRとXLYの現在の株価とチャートです。

米国一般消費財セクターETF(VCR・XLY)のパフォーマンス

結局はパフォーマンスが全てということでバックテストをしてみました(過去と未来の結果が同じ保証はないため、バックテストはあくまで参考までに)。

検証ツール

このブログではおなじみのポートフォリオビジュアライザーを用いて、パフォーマンスの比較をします。無料ツールとは思えない機能なので、知らない方は利用してみてください。

検証条件

検証期間:2004年2月〜2020年10月
配当金:再投資

検証結果

過去16年半の結果を見ると、どちらの銘柄もS&P500を上回るパフォーマンスでしたが、かろうじてVCRに軍配が上がりました(ほとんど変わらない&タイミングによる)。

2020年スタート時点ではXLYのほうがパフォーマンスが高かったようですが、2020年のパフォーマンスの差が大きいですね。これはテスラの爆上げの差が考えられます。この部分の差は今後は解消されますので、再びXLYがパフォーマンスが高い銘柄になっていくかもしれません。

まとめ

米国セクターETFの第4弾の記事になりましたが、バンガード派のわたしでも、米国一般消費財セクターETFについてはXLYもアリなんじゃないかと感じています。

S&P500入りする前のグロース銘柄の株価上昇の恩恵を得たいのであればVCR、大型株の安定性に期待するのであればXLYみたいな感じで良いのではないかと思います。

米国一般消費財セクターへの投資は楽天証券SBI証券マネックス証券などで可能です。

ろじゃじろう
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米国株11種のセクターETFのまとめ記事もどうぞ!

ろじゃじろう
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みなさんの投資の一助になれば幸いです

おまけ

ちなみにブラックロック社が運用するグローバル・一般消費財(RXI)というETFもあります。

投資対象の国は米国、日本、フランス、ドイツなどに分散されています。わざわざ経費率が0.46%と高く、更にパフォーマンスも今回紹介した2種よりも劣っているRXIに投資したいとは思えませんでした。

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