今週もS&P500指数が上昇し続けました。週足では4週連続上昇となり、昨年8月以来となります(その際は5週連続上昇でした)。S&P500のRSIは74を超え、下記のようなニュースも出ていることからも、そろそろ週足ベースで多少下げそうな気がします。
【米国市況】S&P500など高値更新、世界経済を楽観-ドル指数続落
そんなことを書いているものの、S&P500指数に連動する銘柄はホールドし続けるので、わたしにとってはあまり関係ないんですけどね
それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。
各種指数・指標の振り返り
米国主要指数パフォーマンス
指数 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
S&P500指数 | 4,128.81 | 4,185.48 | 101.4% | 113.1% |
ナスダック100指数 | 13,845.06 | 14,041.91 | 101.4% | 110.6% |
ダウ平均株価 | 33,800.61 | 34,200.68 | 101.2% | 113.2% |
ラッセル2000指数 | 2,243.47 | 2,262.67 | 100.9% | 116.3% |
今週は4指数とも上昇しました、先週のコメントで炭鉱のカナリアであるラッセル指数が下落したことから、ほか指数の下落も危惧していましたが、杞憂におわりました。指数に投資していれば誰でも勝てる相場なので、調子に乗らないようにしないといけませんね。
その他関連指標
指標 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 109.61 | 108.73 | 99.2% | 105.5% |
米国債10年利回り | 1.666 | 1.580 | 94.8% | 173.1% |
金価格(XAUUSD) | 1,743.78 | 1,776.68 | 101.9% | 91.4% |
WTI原油価格 | 59.36 | 63.07 | 106.3% | 133.2% |
ドル円・米国債10年利回りは続落しました。その影響もあり、先週に引き続きコモディティ価格も上昇しました。
米国株セクター分析結果
米国株セクター概要
finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。
半導体セクターの下げが目立ちますが、その中でエヌディビアのみ上昇がすごいですね。決算がよかったこととインテルが得意としているデータセンター向けのCPUにArm CPUを投入することが好感された感じらしいです(一方のインテルは下げがすごい)
ただし、下記のような記事もありますし、NVDAホルダー(といっても少額ですが)のわたしは見守りたいと思います。
AI時代の覇者NVIDIAの新Arm CPUが単なる「インテル対抗」ではない理由
米国株セクターETF毎の騰落率サマリ
セクター分析に用いるETF一覧
微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。
セクター | ETF | 主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄) |
---|---|---|
情報技術 | VGT | AAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE |
一般消費財 | VCR | AMZN、TSLA、HD、MCD、NKE |
ヘルスケア | VHT | JNJ、UNH、PFE |
生活必需品 | VDC | PG、KO、PEP、WMT、PM |
素材 | VAW | LIN、APD、NEM |
公益 | VPU | NEE、D、DUK |
資本財 | VIS | UNP、HON、UPS |
通信 | VOX | FB、GOOG、GOOGL、VZ |
不動産 | IYR | AMT、PLD、CCI |
金融 | VFH | JPM、BRK-B、BAC |
エネルギー | VDE | XOM、CVX、COP |
セクターETFの株価(終値)と騰落率
各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。
セクター | ETF | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
情報技術 | VGT | 381.95 | 386.49 | 101.2% | 111.1% |
一般消費財 | VCR | 308.98 | 314.88 | 101.9% | 115.9% |
ヘルスケア | VHT | 230.45 | 237.79 | 103.2% | 106.8% |
生活必需品 | VDC | 179.90 | 182.44 | 101.4% | 106.0% |
素材 | VAW | 175.11 | 180.84 | 103.3% | 116.1% |
公益 | VPU | 142.04 | 147.12 | 103.6% | 109.8% |
資本財 | VIS | 193.48 | 195.06 | 100.8% | 117.4% |
通信 | VOX | 136.81 | 136.62 | 99.9% | 115.4% |
不動産 | IYR | 93.96 | 96.32 | 102.5% | 116.4% |
金融 | VFH | 87.02 | 87.76 | 100.9% | 122.2% |
エネルギー | VDE | 66.78 | 67.07 | 100.4% | 128.7% |
S&P500 | VOO | 378.25 | 383.63 | 101.4% | 113.2% |
セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率
1位:エネルギー、2位:金融、3位:資本財と先週から順位変動はありませんでしたが、各セクターともに上昇してきており、S&P500のパフォーマンスも年初来で113%と非常に高くなっています。
セクターETF毎のチャート分析
日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。
- 日足チャート
- 100日移動平均線(青い線)
- 出来高(棒グラフ)
- オシレーター指標(RSIとMACD)
- チャネルライン(緑色の線)
- その他(必要に応じて、ETF分析内で説明)
VOO(S&P500)
RSIが75.29と昨年9月以来の高水準に来ています(その時は82.43まで到達)。その後、大統領選前の不明確さを嫌い、株価は10%程度下げました。同じく、昨年6月にRSIが75を超えたあとに、約8%下げましたので、10%程度の調整はあるかもしれないという前提で考えておいたほうが良さそうです。
また、今週ブレイクした緑色の抵抗線が支持線として機能するかどうかを来週以降チェックしておきたいとおもいます。
今週はセクターETFを売却したお金でVOOに投資しました。
上記のコメントではS&P500は10%程度の調整が来るかもしれないと書きましたが、10%近くの下げが来ないかもしれないですし、長期的に見れば上がり続けると考えているため、すぐに再投資しました。
VGT(情報技術)
先週にダブルボトムのネックラインをブレイクしてから、引き続き上昇し続けています。しかし、VOOと違う点としては緑色の抵抗線をブレイクできていない点です。半導体セクターが足を引っ張っている感じですね。来週も引き続き、緑色の抵抗線をブレイクするか、跳ね返されるのかどうかをチェックしていきたいと思います。
今年で遅れていた情報技術セクターが伸びていくんじゃないかという思惑から、2株だけ追加購入しました。果たして吉と出るか、凶と出るか。
VCR(一般消費財)
ろじゃじろう
緑色の抵抗線まで4%程度ですが、現在の株価上昇ペースだと2〜3週間掛かりそうです。もし、来週一気にタッチした場合はRSIが70を超えることもあり、一度調整が入るのではないかと考えています。
VHT(ヘルスケア)
やっとネックラインをブレイクし、最高値を更新しました。RSIも黄色の線が抵抗線になっていましたが、こちらもブレイクし70に到達。こちらも緑色の抵抗線を来週以降ブレイクするのかチェック。
きちんと下値を固めたと思われたところから順張りで入っていきました。個人的にこのVHTの買い方は自身の成長を感じるものでした(笑)
VDC(生活必需品)
先週の予想通りMACDが下に抜けしましたが、木金と上昇し上に抜き返しました。当面は赤の抵抗線(なのか自体もチェック)をブレイクするのかを見極めて、追加投資を考えようと思います(余力ない&ほかセクターの方が魅力的な気も)。
VAW(素材)
抵抗線をブレイクし、上げていきそうな雰囲気ですね。MACDが数週間方向性を決めかねている感じで使いづらいですが、ジリジリと着実に株価が上昇していっています。
赤い抵抗線で跳ね返されると思って、指値で売り注文をしていたら、微妙に抵抗線をブレイクしてきました(笑)ということで、わたしは素材セクターのホルダーではなくなりました。
週明けに下にブレイクすればダマシだったということでわたしの大勝利(笑)果たしてどうなるか?
VPU(公益)
今週は動きの激しい1週間でした。月曜日に支持線をブレイクしたと見せかけて、一気に上昇し続け、金曜日には抵抗線近くまで上昇。週明けに抵抗線をブレイクするか見ものですが、RSIは76を超えており、かなり高水準ということもあるため、このタイミングで買い増しするのはキツイですね(元々、わたしは公益セクターを買うつもりがなかったですが)。
VIS(資本財)
緑色のチャネルラインの範囲内で推移しています。MACDの方向性もよくわかりmせんし、抵抗線にタッチするまでは様子見という感じです。
VOX(通信)
今週唯一下げた通信セクターですが、水曜日に支持線あたりで反発していきました。ワクチン接種が進み外出が増えると下げていくセクターになるかもしれないと思いましたが、グーグルやフェイスブックは広告収入がメインであることを考えると、これまで広告を自粛していた旅行業界などが強化すれば売上は増えるかも?(つまりセクターとして弱いってことにもならない?)
IYR(不動産)
再び抵抗線をブレイクしました。不動産セクターはコロナ前の水準にも戻っていないセクターの一つですし、コロナワクチン接種者が増えることで、ホテルや事業用地の需要が増えてくることによって回復が進んでいきそうですね。
VFH(金融)
あまり動きのない週でした。
VDE(エネルギー)
今週、原油価格は大きく上昇しましたが、エネルギーセクターの株価はあまり冴えませんでした。来週以降支持線で反発することができるのか、チェックが必要ですね。
このトレードはダサすぎたな・・・もう少し短中期での戦略の軸を持たないとなぁ。
あとがき
今週の投信積立おじさんは、セクターの組み換えを行いました。
これから下落もありそうだなと考えている点とセクターローテーションが起きるかもしれないけど、どこにローテーションするのかよくわからないわたしは、S&P500への投資を増やしていこうと考えています。
余計なことせずにS&P500の投資信託に積立しているだけの方がよいとわかりつつも、トレードを楽しんでしまっているわたしがいます。投資が目的になっている感じですが、ソシャゲで遊んでいる感覚に近いです(汗)
わたしのような感じにならないようにしてください。
【米国株】セクターETFの11種まとめを読んで米国株セクターの理解を深めよう!
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