今週はバイデン氏が大統領に就任しました。
15個の大統領令に署名し、その中にはパリ協定も含まれます。
パリ協定とは温室効果ガスの排出量削減について合意したもので、前々大統領のオバマ時代に署名していました。しかし、トランプ前大統領が就任したタイミングで化石燃料(石炭、石油、天然ガス)分野の規制を緩和するため離脱していましたので、再度協定に署名した形になります。
バイデン氏が大統領選で勝利を見越して、クリーンエネルギー関連銘柄の株価が大幅に上昇しています。
クリーンエネルギーについては下記の記事も参考にしてみてください
それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。
各種指数・指標の振り返り
米国主要指数パフォーマンス
指数 | 先週終値 | 今週終値 | 騰落率 |
---|---|---|---|
S&P500指数 | 3768.26 | 3841.48 | 101.9% |
ナスダック100指数 | 12803.93 | 13366.4 | 104.4% |
ダウ平均株価 | 30814.27 | 30996.99 | 100.6% |
ラッセル2000指数 | 2123.2006 | 2168.7581 | 102.1% |
今週も米国債10年利回りが上がったのにナスダックも上がっている。3週連続でいつもと違うパターンが続いています。
その他関連指標
指数 | 先週終値 | 今週終値 | 騰落率 |
---|---|---|---|
米ドル/円 | 103.82 | 103.7 | 99.9% |
米国債10年利回り | 1.087 | 1.099 | 101.1% |
金価格(XAUUSD) | 1828.586 | 1855.8 | 101.5% |
WTI原油価格 | 52.11 | 52.06 | 99.9% |
長期的にはドル安に進むと言われていますが、短期的にはドル高が続く恐れアリということで、短期トレードをする人は要注意です!
米国株セクター分析結果
米国株セクター概要
finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。
今週はGAFAMが含む情報技術、一般消費財、通信セクター伸ばした一方で、素材、金融、エネルギーセクターが下げた週になりました。
米国株セクターETF毎の騰落率サマリ
セクター分析に用いるETF一覧
微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。
セクター | ETF | 主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄) |
---|---|---|
情報技術 | VGT | AAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE |
一般消費財 | VCR | AMZN、TSLA、HD、MCD、NKE |
ヘルスケア | VHT | JNJ、UNH、PFE |
生活必需品 | VDC | PG、KO、PEP、WMT、PM |
素材 | VAW | LIN、APD、NEM |
公益 | VPU | NEE、D、DUK |
資本財 | VIS | UNP、HON、UPS |
通信 | VOX | FB、GOOG、GOOGL、VZ |
不動産 | IYR | AMT、PLD、CCI |
金融 | VFH | JPM、BRK-B、BAC |
エネルギー | VDE | XOM、CVX、COP |
セクターETFの株価(終値)と騰落率
各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。
先週比:S&P500指数と先週終値を上回ったセクターは緑色、下回ったセクターは赤色で表示
年初来:S&P500指数と年初終値を上回ったセクターは緑色、下回ったセクターは赤色で表示
セクター | ETF | 年初株価 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|---|
情報技術 | VGT | 347.91 | 349.62 | 363.79 | 104.1% | 104.6% |
一般消費財 | VCR | 271.66 | 285.87 | 293.83 | 102.8% | 108.2% |
ヘルスケア | VHT | 222.58 | 232.3 | 234.3 | 100.9% | 105.3% |
生活必需品 | VDC | 172.18 | 169.99 | 169.06 | 99.5% | 98.2% |
素材 | VAW | 155.79 | 163.37 | 161.6 | 98.9% | 103.7% |
公益 | VPU | 133.95 | 138.18 | 137.45 | 99.5% | 102.6% |
資本財 | VIS | 166.14 | 172.85 | 173.47 | 100.4% | 104.4% |
通信 | VOX | 118.36 | 117.72 | 123.54 | 104.9% | 104.4% |
不動産 | IYR | 82.74 | 84.59 | 85.97 | 101.6% | 103.9% |
金融 | VFH | 71.81 | 76.49 | 75.3 | 98.4% | 104.9% |
エネルギー | VDE | 52.13 | 59.04 | 58.01 | 98.3% | 111.3% |
S&P500 | VOO | 339.03 | 345.37 | 351.9 | 101.9% | 103.8% |
セクターETF毎のチャート分析
日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。
以下のチャートは全て「日足チャート」です。チャートに100日移動平均線、出来高を重ねています。また、テクニカル指標としてMACDとRSIも合わせて表示。
VOO(S&P500)
引き続き、ゆるやかな右肩上がりのトレンドラインの範囲内で推移しています。来週は下値支持線にタッチするか?
VGT(情報技術)
上値抵抗線を突破してきました。新たな上値としては過去の上値抵抗線を目指す展開になりそうです。
VCR(一般消費財)
VOOと同様にトレンドラインの範囲内で動いていますが、RSIが高い状態が続いています。そろそろ下値抵抗線に向けて下がるかな?
VHT(ヘルスケア)
こちらもトレンドラインの中で推移していますが、来週にMACDは下抜けしそうな感じです
VDC(生活必需品)
ついに下値抵抗線を突破し、100日移動平均線にタッチ。過去のトレンド的にはそろそろ反転しそうな気がします(100日移動平均線を抜けるかどうかを待った方がよいか)。
VAW(素材)
下値抵抗線を突破してしまいましたので、ここから100日移動平均線を目指す展開かも?(それともだまし?)
VPU(公益)
こちらもトレンドラインの範囲内で推移中
VIS(資本財)
こちらもトレンドラインの範囲内で推移中
VOX(通信)
情報技術セクターと同じように上値抵抗線を突破しました。過去の上値抵抗線が有効であれば130ドルを目指す展開か。
IYR(不動産)
不動産セクターも上値抵抗線を突破しました。これからワクチン接種で行けば、上昇トレンドに入るか?
VFH(金融)
下値抵抗線を突破したようなしていないような。もし、突破していれば72ドルあたりまで調整があるかも?
VDE(エネルギー)
こちらもトレンドラインの範囲内です。原油価格は横ばいでしたので、ただの調整でしょうか
まとめ
あと1週間で1月も終わりますが、今のところS&P500は年初来で4%近い上昇をしています。
わたしの個人的な年間利回りは3%を掲げていますので、1ヶ月で達成してしまいそうな勢いです。
ただし、通年のトレンド的には2月は下落するのではないか?という話もありますし、あまり短期の株価の動きで一喜一憂しないようにしたいものです。
今週、わたしは一切売買をしませんでしたが、今週のセクター分析でサポートラインにタッチしたり、しそうな銘柄もありましたので、タイミングを見計らって購入を検討しています。
このブログでも記載している通り、投資のメインは投資信託での積み立てをベースにしています。よって、仮に期待通り押し目が来なかったとしても大きな問題はありません(フルインベストメントしていた方がいいという考えもあるかもしれませんが)。
そもそも経費率や売買手数料、考える時間などを考えると投資信託の一本でもいいような気もしますが・・・
【米国株】セクターETFの11種まとめを読んで米国株セクターの理解を深めよう!
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