【QCLN、ICLN、PBD】クリーンエネルギーETFの3種を比較!

クリーンエネルギーETFの3種を比較!銘柄解説

バイデン氏が大統領になることで注目されているのがクリーンエネルギーです。「国策に売りなし」や「政策に売りなし」という相場格言がありますし、そこに乗っかろうという人が増えるのは当然の結果と言えるでしょう。

こんな人におすすめの記事です

  • 最近クリーンエネルギーETFの存在を知って興味を持った人
  • 米国株に興味を持った人
  • 市場平均を上回るパフォーマンスを求めている人

今回は日本の証券会社で購入可能なクリーンエネルギーETFの3種を比較しました。

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クリーンエネルギーについて解説

クリーンエネルギーとは?

ETFの説明をする前にまずはクリーンエネルギーが何なのかと、似た言葉のグリーンエネルギーについて簡単に解説します。

項目クリーンエネルギーグリーンエネルギー
定義CO2など排出しない環境にクリーンなエネルギー再生可能エネルギー
対象原子力発電+グリーンエネルギー太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど

石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料のようにCO2を排出しないエネルギー源を対象としています。

そもそも原子力発電はクリーンなのか?など気になる点はありますが、クリーンエネルギーETFに投資する上での知識としては十分でしょう。

クリーンエネルギーの注目度

クリーンエネルギーとグリーンエネルギーの注目度をGoogleトレンドで調べてみました。

クリーンエネルギーは2004年〜2005年、グリーンエネルギーは2008年〜2010年が最も注目(検索)されていたようです。ただ、その後下火になり、2020年7月頃から再度注目されていることがわかります。

2021年3月7日にGoogleトレンドを更新

株価の下落とともに検索数も減少してきました

クリーンエネルギーETFを調べてみた

全部で3種類を見つけることができました(もっとあるかも?)。

  1. First Trust NASDAQ® Clean Edge® Green Energy Index Fund
  2. iシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETF
  3. インベスコ・グローバル・クリーン・エネルギー・ ETF

各ETFの特徴を比較

銘柄名First Trust NASDAQ® Clean Edge® Green Energy Index Fundiシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETFインベスコ・グローバル・クリーン・エネルギー・ ETF
ティッカーQCLNICLNPBD
対象国アメリカグローバルグローバル
指数ナスダック・クリーンエッジ・グリーンエナジー指数S&P グローバル・クリーンエネルギー指数ワイルダーヒル新エネルギーグローバル・イノベーション・インデックス
銘柄数4430104
純資産1,999.31 百万米ドル4,688.27 百万米ドル300.89 百万米ドル
設定日2007/02/082008/06/242007/06/13
経費率0.60%0.46%0.77%
販売会社楽天証券 SBI証券など楽天証券 SBI証券など楽天証券 SBI証券など

First Trust NASDAQ® Clean Edge® Green Energy Index Fund

国別

QCLN(国別)

アメリカ以外の会社が含まれているのは、外国企業がアメリカで上場しているためです。

構成セクター

QCLN(構成セクター)

再生可能エネルギー、自動車メーカー、半導体会社、電力会社など幅広いセクターが含まれます。

構成銘柄TOP10

QCLN(構成銘柄TOP10)

テスラやNIOといった電気自動車メーカーが入っています。理由は電力などのエネルギーそのものをつくっている会社だけではなく、クリーンエネルギーの先端技術の開発等に従事する企業が含まれるためです。

現在の株価チャート

iシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETF

国別

ICLN(国別)

米国を中心にそれ以外はヨーロッパが多めに世界各国へ投資されています。

構成セクター

ICLN(構成セクター)

再生可能エネルギーや電力会社、独立系発電事業者などの業種が多くを占めています。

構成銘柄TOP10

ICLN(構成銘柄TOP10)

TOP10で約半分を占めているようです。組入銘柄数は30社なので、そこまで特定の企業に偏っている感じでもないですね。

現在の株価チャート

インベスコ・グローバル・クリーン・エネルギー・ ETF

国別

ICLNよりも世界各国に分散投資されているように見えます。

構成セクター

再生可能エネルギー、電力会社、独立系発電事業者で半分、それ以外で半分なのでセクターについてもICLNよりも分散投資されているようです。

構成銘柄TOP10

TOP10で13.7%しか占めていません。組入銘柄数は104社なので、広く分散されているようです。

現在の株価チャート

各ETFの重複率

重複先QCLNICLNPBD
QCLN30%24%
ICLN30%25%
PBD24%25%

それぞれのETFは時価総額ベースで25〜30%しか被っておらず、同じクリーンエネルギーでも中身はかなり違うようです。

各ETFの配当利回り

項目QCLNICLNPBD
直近配当利回り0.15%0.64%0.36%

クリーンエネルギーETFは配当利回りを期待するようなETFではないようです。ちなみにエネルギーつながりの米国エネルギーセクターETFは配当利回りの高いセクターです。

各ETFのパフォーマンス

2020年は3つのETFともにも成長していましたが、バックテストをしていきます。

検証条件

2008年7月 – 2020年12月
投資開始時に1万ドルを投資、配当金を再投資

バックテスト結果

下記の数値などの意味がわからない場合はPORTFOLIO VISUALIZERの使い方を見てください。

各ETFのバックテスト結果

検証期間の直後にリーマンショックがあったとはいえ、その後は一番早くプラ転したQCLNでも2019年末と13年も掛かっています。コロナショック後は怒涛の上昇を見せていますが、それでもS&P500には追いついていません。

ブログの最初の方で紹介したGoogeトレンドを思い出していただきたいのですが、2007年くらいまでが検索で注目されているときでした。その後どんどん見向きされなくなっていっていたのは、株価も同じようです(Googleトレンドの方が遅行指標のような気もしていますが)。

この結果から皆さんにお伝えしたいことは、「バックテストで成績のよかったQCLNを買いましょう!」だったり、「出遅れているICLNやPBDがオススメ!」ではありません。

わかりやすいので年単位のグラフをお見せします。

各ETFのAnnual Returns

かなり多くの年でマイナスになっていることがわかります。もし、2020年の株価が期待感を織り込んだピークだったら・・・(まだまだ、株価は上昇し続けるかもしれません)。

ここでお伝えしたいことは「ボラタリティが非常に大きいことを理解した上で、投資をしていただきたいETFです」ということです。初心者がガチホして資産を増やすようなETFではありません。

まとめ

TwitterやGoogleトレンドでも盛り上がりを見せているクリーンエネルギーETFですが、ETFの中身や過去の動きを理解した上で投資をしていただければと思います(クリーンエネルギーに限った話ではありませんが)。

こういったトレンド銘柄でうまく結果を出すためには、この記事に書いているレベルの情報ではなく、しっかりと情報収集が必要になりますし、何よりも購入するタイミングが重要になってきます。そもそもタイミングを見計らって売買することはプロの機関投資家でも難しいわけですから、運ゲー要素が非常に高いと言えます。

わたし自身は買うつもりはありませんが、非常にロマンを感じるETFであることはわからんでもないので、トレードされる方は心して相場と向き合ってくださいね(笑)

2021年3月7日追記
いまだにPVを稼いでくれている記事なので、そんな投資家の方のために追記します。

やはりトレンド銘柄であるクリーンエネルギーは大きく下げました。この記事を読んで投資することをやめていた方はおめでとうございます!ちょうど天井圏でした(笑)別に予測が当たったとドヤるつもりはありません。たまたま当たっただけです。

ちなみにバイデンが1.9兆ドルの景気刺激策のカードを切ってしまいましたし、クリエネなどのインフラプロジェクトへの大規模投資は進められなくなります(素人投資家の一意見ですよ)。

上記シナリオが変わったことで、更に過熱感は冷めていきそうな予感。

ろじゃじろう
ろじゃじろう

みなさんの投資の一助になれば幸いです

テーマ株に興味がある方は下記の記事もご覧ください。

【SOXX、SMH】半導体関連ETFの2種を比較!

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