【2021年4月19日週】米国株セクター分析

米国株セクター分析2021年4月19日週米国株セクター分析

ついにS&P500指数が下落しました。週足で4週連続で上昇していましたし、この調整は想定内です(先週の記事の冒頭で書いていました)

今週最も大きかったニュースはバイデン大統領が進めがっているキャピタルゲイン増税のニュース。長年の格差解消を目指した一連の社会的支出の財源にするのが目的です。こちらは選挙公約でも掲げていましたし、新たなニュースというわけでもないと捉えています。

米大統領が富裕層キャピタルゲイン増税提案へ、2倍に-関係者

米大統領が富裕層キャピタルゲイン増税提案へ、2倍に-関係者
バイデン米大統領は富裕層に対するキャピタルゲイン税の税率を39.6%と、現行のほぼ2倍に引き上げることを提案する見通しだ。長年の格差解消を目指した一連の社会的支出の財源にするのが目的。提案内容に詳しい複数の関係者が明らかにした。

ウォール街の投資顧問会社の意見が記載されています。

米キャピタルゲイン増税、実現なら今年まず売り-パニックは尚早

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バイデン米大統領が、富裕層のキャピタルゲイン(株や土地などの売却益)課税の税率を倍近くに引き上げる提案を行うとの関係者情報をブルームバーグ・ニュースが伝えると、S&P500種株価指数はすぐに30ポイント下げた。
ろじゃじろう
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わたしとしては成立しないのではないかと思っていますし、このニュースで来週以降下げるのであれば、むしろ買い場なんじゃないかと思っています。

それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。

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各種指数・指標の振り返り

米国主要指数パフォーマンス

指数先週終値今週終値先週比年初来
S&P500指数4,185.484,180.1899.9%113.0%
ナスダック100指数14,041.9113,941.4499.3%109.8%
ダウ平均株価34,200.6834,043.5099.5%112.6%
ラッセル2000指数2,262.672,271.86100.4%116.8%
ろじゃじろう
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今週は3指数下げましたが、週足で見ればほぼ横ばいでした。

その他関連指標

指標先週終値今週終値先週比年初来
米ドル/円108.73107.8699.2%104.6%
米国債10年利回り1.5801.56398.9%171.2%
金価格(XAUUSD)1,776.681,777.35100.0%91.5%
WTI原油価格63.0762.1198.5%131.2%
ろじゃじろう
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ドル円・米国債10年利回りは続落しました。もっとゴールド価格は上がるかと思っていましたが、なかなか1800の壁を超えられずにいます。

100日移動平均線も1800ドル付近にあり、ここをブレイクして、1815を超えれば上昇しそうだなと考えています。

ゴールド価格

米国株セクター分析結果

米国株セクター概要

finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。

S&P500Map
ろじゃじろう
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今週も半導体セクターの下げが目立ちました。その他、一般消費財やエネルギーセクターあたりが軟調でした。

米国株セクターETF毎の騰落率サマリ

セクター分析に用いるETF一覧

微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。

セクターETF主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄)
情報技術VGTAAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE
一般消費財VCRAMZN、TSLA、HD、MCD、NKE
ヘルスケアVHTJNJ、UNH、PFE
生活必需品VDCPG、KO、PEP、WMT、PM
素材VAWLIN、APD、NEM
公益VPUNEE、D、DUK
資本財VISUNP、HON、UPS
通信VOXFB、GOOG、GOOGL、VZ
不動産IYRAMT、PLD、CCI
金融VFHJPM、BRK-B、BAC
エネルギーVDEXOM、CVX、COP
※ETFはバンガード社(不動産のみブラックロック社)

セクターETFの株価(終値)と騰落率

各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。

セクターETF先週終値今週終値先週比年初来
情報技術VGT386.49384.9299.6%110.6%
一般消費財VCR314.88312.3299.2%115.0%
ヘルスケアVHT237.79241.82101.7%108.6%
生活必需品VDC182.44181.8099.6%105.6%
素材VAW180.84181.21100.2%116.3%
公益VPU147.12145.5798.9%108.7%
資本財VIS195.06196.09100.5%118.0%
通信VOX136.62135.9399.5%114.8%
不動産IYR96.3298.20102.0%118.7%
金融VFH87.7687.94100.2%122.5%
エネルギーVDE67.0765.8198.1%126.2%
S&P500VOO383.63383.0399.8%113.0%

セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率

セクターごとの年初来パフォーマンス
ろじゃじろう
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1位:エネルギー、2位:金融、3位:不動産とついに資本財が4位に転落。この数週間エネルギーセクターは軟調に推移。今までが異常な感じでした。世界のコロナ感染者数の抑え込みができれば、もっと上がっていくと考えています。

セクターETF毎のチャート分析

日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。

  • 日足チャート
  • 100日移動平均線(青い線)
  • 出来高(棒グラフ)
  • オシレーター指標(RSIとMACD)
  • チャネルライン(緑色の線)
  • その他(必要に応じて、ETF分析内で説明)

VOO(S&P500)

VOO(S&P500)
  1. 株価
    • 先週比:99.8%
    • 年初来:113.0%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :3,888,157 / 94.1%
    • 中央値:3,945,743 / 106.8%
    • 最小値:3,640,080 / 192.5%
    • 最大値:4,106,739 / 47.1%
ろじゃじろう
ろじゃじろう

RSIが先週の75.29から65.37に下がってくれました。月曜日、火曜日の下落は単なる調整だと思います。木曜日がキャピタルゲイン増税の影響かと思いますが、出来高も大きくなく、そんなに大したニュースではないのかなと認識しています。

MACDは微妙に下に抜けましたので、来週以降も緑のサポートラインを目指した調整が続くかもしれません。

VGT(情報技術)

VGT(情報技術)
  1. 株価
    • 先週比:99.6%
    • 年初来:110.6%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :465,207 / 86.4%
    • 中央値:481,333 / 108.6%
    • 最小値:229,731 / 100.0%
    • 最大値:655,617 / 48.5%
ろじゃじろう
ろじゃじろう

金曜日は上昇で終わりましたが、出来高がかなり少ない点が気になります。バイデンが増税先として考えているのは、富裕層のキャピタルゲインとIT企業などの儲かっている会社の2つがありますし、後者は情報技術セクターにとってはネガティブです。

テクニカル的には週明けにMACDが下抜けするかどうかをチェックしたいところです。

VCR(一般消費財)

VCR(一般消費財)
  1. 株価
    • 先週比:99.2%
    • 年初来:115.0%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :115,239 / 87.8%
    • 中央値:98,301 / 81.0%
    • 最小値:71,400 / 100.0%
    • 最大値:187,202 / 64.2%
<br>ろじゃじろう

ろじゃじろう

MACDが微妙に下にブレイクしました。現時点のチャートでは方向性がよくわからないため、週明けの動きを見たいと思います。下げる場合は300ドルの支持線、上げる場合は340ドル付近で抵抗線にタッチするため、そこでどのように動くのかをみたいです。

VHT(ヘルスケア)

VHT(ヘルスケア)
  1. 株価
    • 先週比:101.7%
    • 年初来:108.6%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :282,186 / 117.3%
    • 中央値:268,592 / 131.5%
    • 最小値:180,758 / 151.3%
    • 最大値:395,878 / 63.1%
ろじゃじろう
ろじゃじろう

来週には緑色の抵抗線を試す展開です。RSIが高く過熱感が高いこともあり、そろそろ調整が入りそうな気がしていますが、ひとまずは見守る感じです。

VDC(生活必需品)

VDC(生活必需品)
  1. 株価
    • 先週比:99.6%
    • 年初来:105.6%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :127,627 / 90.9%
    • 中央値:111,852 / 96.9%
    • 最小値:87,188 / 141.9%
    • 最大値:193,204 / 15.2%
ろじゃじろう
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赤の抵抗線は抵抗線として機能していました。RSI、MACDを見ても方向性がなんとも掴みづらく、来週はヨコヨコの展開になりそうな気がしています。

VAW(素材)

VAW(素材)
  1. 株価
    • 先週比:100.2%
    • 年初来:116.3%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :134,085 / 88.0%
    • 中央値:147,301 / 100.1%
    • 最小値:85,907 / 140.6%
    • 最大値:156,712 / 51.2%
ろじゃじろう
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赤の抵抗線が強いですが、VAWも張り付いて推移しています。ブレイクしてくれるのを待つ展開です。

VPU(公益)

VPU(公益)
  1. 株価
    • 先週比:98.9%
    • 年初来:108.7%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :210,061 / 76.9%
    • 中央値:226,076 / 85.9%
    • 最小値:176,589 / 167.8%
    • 最大値:232,080 / 33.1%
ろじゃじろう
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先週の上げが強すぎたので今週は一服といった感じです。MACDは下抜けしそうな感じですし、続落した場合は緑の支持線で反発できるのかを見たいところです。

VIS(資本財)

VIS(資本財)
  1. 株価
    • 先週比:100.5%
    • 年初来:118.0%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :141,491 / 73.6%
    • 中央値:147,812 / 83.3%
    • 最小値:68,119 / 121.9%
    • 最大値:207,061 / 36.5%
ろじゃじろう
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先週に引き続き、ヨコヨコの展開です。方向性が見えるまでは売買しなくてもいいかなという感じです。

VOX(通信)

VOX(通信)
  1. 株価
    • 先週比:99.5%
    • 年初来:114.8%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :130,368 / 79.4%
    • 中央値:120,559 / 91.3%
    • 最小値:84,147 / 124.9%
    • 最大値:207,340 / 26.1%
ろじゃじろう
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支持線をブレイクし、その支持線が抵抗線に変わってしまいました。買い増ししたい人は、週明けにこの抵抗線を再度ブレイクできるのかを見極めてからインするのがよさそうです。

IYR(不動産)

IYR(不動産)
  1. 株価
    • 先週比:102.0%
    • 年初来:118.7%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :4,972,266 / 68.3%
    • 中央値:5,015,365 / 88.7%
    • 最小値:4,047,614 / 149.8%
    • 最大値:6,062,488 / 32.4%
ろじゃじろう
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コロナ前の最高値が100.75ドルです。まずは直近の目標としては100ドルをブレイクできるかどうかをチェックし、過去最高値を更新できるかどうかです。RSIは76.44とかなり高いため、来週は調整するんじゃないかなと見ていますが、1ヶ月程度は上昇トレンドなのかなと見ています。

VFH(金融)

VFH(金融)
  1. 株価
    • 先週比:100.2%
    • 年初来:122.5%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :765,711 / 108.2%
    • 中央値:578,937 / 93.2%
    • 最小値:389,027 / 119.1%
    • 最大値:1,608,420 / 61.7%
ろじゃじろう
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88ドル付近の抵抗線がなかなか強く、ここが壁となっています。

VDE(エネルギー)

VDE(エネルギー)
  1. 株価
    • 先週比:98.1%
    • 年初来:126.2%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :821,336 / 70.8%
    • 中央値:703,668 / 65.5%
    • 最小値:568,103 / 122.6%
    • 最大値:1,457,009 / 56.9%
ろじゃじろう
ろじゃじろう

緑の支持線をブレイクし、100日移動平均線を試す展開に。RSI、MACDともに下落シグナルなのに、先週にナンピン買いしてしまっていたのはダメですね。そして、支持線をブレイクしたのに保有し続けてしまっていました・・・

あとがき

今週の投信積立おじさんはセクターETFの売買はしませんでした。

この記事ではバンガード社のセクターETFを利用していましたが、ステート・ストリート社のセクターETFに切り替えるか検討中です。前者は全米株式、後者はS&P500銘柄という違いがあります。後者の方が出来高が多いことを考えるとニーズもあるのかなと。

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