個人的に今週のビッグニュースだったのは、アマゾンCEOのジェフ・ベゾス氏が会長職に退き、AWS責任者のアンディ・ジャシー氏がCEOに就任したことです。
AWSなどのサーバーのスイッチングコストは高く、売上が安定しやすい傾向があるため、規模の経済が働き、Googleやマイクロソフトなどの競合他社に比べても価格優位性を出せますし、IoTなどの普及を考えると今後も拡大していくでしょう。
現在はコロナ禍で一時的に需要が減っていますが、長期的に電力需要は高まっていくことが予想されるためエネルギーセクターに投資するのは良いアイデアだと思っています(旧来のセクターやクリーンエネルギーなどの新しい領域の両方が考えられますね)。
クリーンエネルギーETFについてまとめた下記の記事が検索エンジンで上位に表示され、毎日安定的にPVを稼いでくれる人気記事になっています。クリーンエネルギーETFに興味のある方はこちらも読んでみてください。
それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。
各種指数・指標の振り返り
米国主要指数パフォーマンス
指数 | 年初指数 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
S&P500指数 | 3700.66 | 3714.25 | 3886.84 | 104.6% | 105.0% |
ナスダック100指数 | 12694.66 | 12925.38 | 13603.96 | 105.2% | 107.2% |
ダウ平均株価 | 30223.89 | 29982.63 | 31148.25 | 103.9% | 103.1% |
ラッセル2000指数 | 1945.9137 | 2073.6412 | 2233.3273 | 107.7% | 114.8% |
先週は全指数ともに下落しており、しばらく下落が続くと思っていましたが、今週は主要4指数ともに上昇しました。特にラッセルの戻りが大きな週となりました。個人的にはもう少し下落してくれれば、もっと買いましたのに(笑)
その他関連指標
指標 | 年初指標 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 103.106 | 104.67 | 105.31 | 100.6% | 102.1% |
米国債10年利回り | 0.913 | 1.069 | 1.167 | 109.2% | 127.8% |
金価格(XAUUSD) | 1942.887 | 1847.74 | 1814.2 | 98.2% | 93.4% |
WTI原油価格 | 47.34 | 52.17 | 56.95 | 109.2% | 120.3% |
ドル円は105円を突破しましたが、原油も上昇(通常は逆の動きをするのに)。また、10年利回りも大きく上昇していますが、株価も上昇しており、従来のセオリーが通用しない感じな気がします。一方でゴールドは下げてきました(ここで少しだけ買い増ししました)。
米国株セクター分析結果
米国株セクター概要
finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。
今週は含み益が増えた人が多い相場だったのではないでしょうか?
米国株セクターETF毎の騰落率サマリ
セクター分析に用いるETF一覧
微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。
セクター | ETF | 主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄) |
---|---|---|
情報技術 | VGT | AAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE |
一般消費財 | VCR | AMZN、TSLA、HD、MCD、NKE |
ヘルスケア | VHT | JNJ、UNH、PFE |
生活必需品 | VDC | PG、KO、PEP、WMT、PM |
素材 | VAW | LIN、APD、NEM |
公益 | VPU | NEE、D、DUK |
資本財 | VIS | UNP、HON、UPS |
通信 | VOX | FB、GOOG、GOOGL、VZ |
不動産 | IYR | AMT、PLD、CCI |
金融 | VFH | JPM、BRK-B、BAC |
エネルギー | VDE | XOM、CVX、COP |
セクターETFの株価(終値)と騰落率
各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。
先週比:S&P500指数と先週終値を上回ったセクターは緑色、下回ったセクターは赤色で表示
年初来:S&P500指数と年初終値を上回ったセクターは緑色、下回ったセクターは赤色で表示
セクター | ETF | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
情報技術 | VGT | 351.3 | 370.7 | 105.5% | 106.6% |
一般消費財 | VCR | 283.29 | 298.2 | 105.3% | 109.8% |
ヘルスケア | VHT | 229.03 | 233.02 | 101.7% | 104.7% |
生活必需品 | VDC | 166.79 | 171.59 | 102.9% | 99.7% |
素材 | VAW | 153.25 | 159.9 | 104.3% | 102.6% |
公益 | VPU | 135.79 | 139.24 | 102.5% | 103.9% |
資本財 | VIS | 164.98 | 174.13 | 105.5% | 104.8% |
通信 | VOX | 119.97 | 129.02 | 107.5% | 109.0% |
不動産 | IYR | 85.28 | 88.24 | 103.5% | 106.6% |
金融 | VFH | 71.74 | 76.67 | 106.9% | 106.8% |
エネルギー | VDE | 54.43 | 59.12 | 108.6% | 113.4% |
S&P500 | VOO | 340.18 | 356.44 | 104.8% | 105.1% |
セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率
1位:エネルギー、2位:一般消費財、3位:通信となりました。先週3位の不動産セクターが5位にランクダウンし金融が4位に上昇しました。そして年初来でマイナスになっているのは生活必需品セクターだけに・・・
セクターETF毎のチャート分析
日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。
以下のチャートは全て「日足チャート」です。チャートに100日移動平均線、出来高を重ねています。また、テクニカル指標としてMACDとRSIも合わせて表示。
VOO(S&P500)
先週末に緑色のサポートラインを割りましたがあっさりと戻ってきました。ちゃんと見えていませんでしたが黄色のサポートラインも機能していそうです。今週は5連騰しましたが、出来高は過去90日平均の中でも87%と低いため、上昇するパワーは強くなさそうです。来週レジスタンスラインを突破できるのか見ものです。
VGT(情報技術)
情報技術セクターもS&P500と同じようなチャートになっていますが、レジスタンスラインまでの値幅が15ドルほどありますので、もう少し上がれる余地があるかもしれません(ただ、金利上昇の影響で弱い可能性も)。黄色のサポートラインを無理やり引いてみましたが機能しているのかな?
VCR(一般消費財)
一般消費財もこれまでの2セクターと同様の動きです。出来高は過去平均より少し高いくらいという感じでした。
VHT(ヘルスケア)
先週まで緑色のサポートラインを見ていましたが、実は黄色のサポートラインを見るべきでした・・・(トレンドラインの引き方が甘いですね)この黄色の線はかなり強いサポートラインとして機能していそうなので、今後もここを確認して買い増ししていく予定です(来週は1口長期投資用に追加購入する見込み)
上昇したものの他セクターと比べると伸び幅が一番低いセクターになりました。
VDC(生活必需品)
こちらもサポートラインの引き方が間違えていた気がしており、黄色の線のほうが機能していそうです(来週以降はそちらを見ていきます)。こちらはダウントレンドのサポートラインが上昇トレンドに転換してほしいところです。
2月1日(日本時間では日付が変わって2月2日ですが)に166.91ドルで2口だけ追加購入しました。今週のほぼ底値で買えたのでよかったです。もっと下がるかなと思っていたので、ヒヨって少量しか買えませんでした(長期トレンドは下落していますし)。
VAW(素材)
こちらのサポートラインも黄色の方が上値抵抗線との傾きも同じくらいだし、しっくり来るかも?年初来価格を取り返してきましたが、出来高は普通レベルですし、強い買いパワーがあるわけではなさそうです。
VPU(公益)
再度、上値抵抗線をブレイクしてきましたが、前回はダマシでしたし、黄色で書いた140ドルラインを超えてくるかどうかが重要な転換ポイントになりそうです。来週はこの点に注目です。
VIS(資本財)
資本財セクターも他セクターと似たような動きでした。
VOX(通信)
通信セクターはやっと116〜121ドルの範囲内でのヨコヨコのトレンドから脱したかもしれません。次は133〜135ドルあたりで上値抵抗線にぶつかると思われるため、それを超えてくるかどうかをチェックしたいところです。
IYR(不動産)
来週に黄色のレジスタンスラインを突破できるかどうかをチェック
VFH(金融)
素材セクター同様にサポートラインは黄色の方が適切な気がしました。来週は中央の緑色のレジスタンスラインを突破し、更に上の緑色のレジスタンスラインに80〜83ドルでぶつかるため、ここらへんがチェックポイントになりそうです。
VDE(エネルギー)
エネルギーセクターもトレンドライン内に戻ってきました。来週65〜66ドルあたりで上値抵抗線を試す展開になる場合は突破するかどうかが見ものです。
短期トレードで60株購入しましたが、なかなかよいパフォーマンスを上げてくれています(間違えてNISA口座を使ってしまったのはご愛嬌)。コロナ前の60ドルくらいまで持ち続けてもいいかなと思い始めています(やはり短期用と長期用の証券口座を用意したほうがよさそう・・・)。
まとめ
先週の下落から一転し、上昇相場になりました。
しかし、まだ油断はできないと思っているため、長期投資はコツコツと積み立てつつも、わたしはフルインベストメントせずに、下落に備えて一定のキャッシュポジションを保っていようと考えています。
生活防衛資金を除くと、投資余力は300〜400万円くらいしかないため、そろそろ勤務先の株式を少しずつ売却していこうかなと考えています。売却益が相当な感じになっているため、税金を沢山支払う必要が出てきますし、その際には強気に投資ができるモードになれそうです(含み損が増えても、支払う税金が減ることで相殺できるため)。
今週も含み益が過去最高を更新できた良い週でした。来週も目が離せない相場な予感をしていますが、週末にシナリオを考えておくとバタバタせずに済むのでオススメです。
【米国株】セクターETFの11種まとめを読んで米国株セクターの理解を深めよう!
コメント