先週末にS&P500指数が4000を突破したかと思ったら、今週末はあっさりと4100を突破しました。週足では昨年10月以来の3週連続上昇とのことです。
【米国市況】S&P500が最高値、週間で昨年10月以来の3週連続高
そんなイケイケドンドンなニュースがある一方で、ボラタリティが高まると賭けに出る投資家が更に出てくるのではないかとのこと。
VIXオプションで大規模取引、米株市場の落ち着き持続せずと想定か
まだ、不安がある中での上昇ということで、バブルが弾けるのは先なのかなぁなんて思ったりしていますが、インデックス投資で長期保有するわたしからすると、何が起きてもホールドし続けるからあまり関係ないんですけどね。
大きく下げたときは安く買い増しできるので、それはそれでよしとします
次はコロナウイルスの新規感染者数の推移を見ていきます。
下記のグラフは世界全体のグラフです。
一日の新規感染者数が75万人を超えて、過去最高水準に到達しようとしています。
また、アメリカの新規感染者数も微増傾向にあります。ワクチン接種が進めばスルスルと感染者数が減っていくものだと思っていましたが、そんな感じでもないようですね。
特定のセクターが上昇するシナリオに賭けず、幅広く投資できるS&P500でまったりとやり過ごそうかなと思っている今日このごろです。
それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。
各種指数・指標の振り返り
米国主要指数パフォーマンス
指数 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
S&P500指数 | 4,019.88 | 4,128.81 | 102.7% | 111.6% |
ナスダック100指数 | 13,329.52 | 13,845.06 | 103.9% | 109.1% |
ダウ平均株価 | 33,153.22 | 33,800.61 | 102.0% | 111.8% |
ラッセル2000指数 | 2,253.90 | 2,243.47 | 99.5% | 115.3% |
中小型株のラッセル指数のみ下落しました。木金は回復してきましたが、炭鉱のカナリアと言われていますし、先行指標として下げトレンドを示唆している可能性があるため、次週以降の他3指数も下げトレンドにならないか注視が必要です。
その他関連指標
指標 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 110.64 | 109.61 | 99.1% | 106.3% |
米国債10年利回り | 1.672 | 1.666 | 99.6% | 182.5% |
金価格(XAUUSD) | 1,729.88 | 1,743.78 | 100.8% | 89.8% |
WTI原油価格 | 61.25 | 59.36 | 96.9% | 125.4% |
ドル円・米国債10年利回りもそろそろ落ち着いてきましたので、コモディティの上昇に期待が持てます。そんな中ゴールドはダブルボトムのチャートを形成し、上昇が見込めそうな展開ですが、金曜日はたれてしまいました。また、原油価格も先週比3%ダウンと大きく下げました。やはり原油増産の縮小やコロナ感染者数増加の影響が出ているのかもしれません。
米国株セクター分析結果
米国株セクター概要
finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。
エネルギーセクターは原油下落の影響で焼かれていますね。その他、通信セクターとヘルスケアセクターの一部の下落が目立ちました。
米国株セクターETF毎の騰落率サマリ
セクター分析に用いるETF一覧
微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。
セクター | ETF | 主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄) |
---|---|---|
情報技術 | VGT | AAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE |
一般消費財 | VCR | AMZN、TSLA、HD、MCD、NKE |
ヘルスケア | VHT | JNJ、UNH、PFE |
生活必需品 | VDC | PG、KO、PEP、WMT、PM |
素材 | VAW | LIN、APD、NEM |
公益 | VPU | NEE、D、DUK |
資本財 | VIS | UNP、HON、UPS |
通信 | VOX | FB、GOOG、GOOGL、VZ |
不動産 | IYR | AMT、PLD、CCI |
金融 | VFH | JPM、BRK-B、BAC |
エネルギー | VDE | XOM、CVX、COP |
セクターETFの株価(終値)と騰落率
各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。
セクター | ETF | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
情報技術 | VGT | 365.97 | 381.95 | 104.4% | 109.8% |
一般消費財 | VCR | 298.16 | 308.98 | 103.6% | 113.7% |
ヘルスケア | VHT | 228.63 | 230.45 | 100.8% | 103.5% |
生活必需品 | VDC | 177.72 | 179.90 | 101.2% | 104.5% |
素材 | VAW | 174.55 | 175.11 | 100.3% | 112.4% |
公益 | VPU | 140.37 | 142.04 | 101.2% | 106.0% |
資本財 | VIS | 190.53 | 193.48 | 101.5% | 116.5% |
通信 | VOX | 132.45 | 136.81 | 103.3% | 115.6% |
不動産 | IYR | 93.58 | 93.96 | 100.4% | 113.6% |
金融 | VFH | 85.53 | 87.02 | 101.7% | 121.2% |
エネルギー | VDE | 69.83 | 66.78 | 95.6% | 128.1% |
S&P500 | VOO | 368.16 | 378.25 | 102.7% | 111.6% |
セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率
1位:エネルギー、2位:金融、3位:資本財と先週から順位変動はありませんでしたが、エネルギーセクターが大きく下げました。やはり先週時点で売却しておくべきだったか・・・
セクターETF毎のチャート分析
日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。
- 日足チャート
- 100日移動平均線(青い線)
- 出来高(棒グラフ)
- オシレーター指標(RSIとMACD)
- チャネルライン(緑色の線)
- その他(必要に応じて、ETF分析内で説明)
VOO(S&P500)
先週に過去最高値をつけたS&P500は今週もスルスルと上げていきました。チャネルラインの抵抗線を試す展開ですが、このトレンドは9月から続いており、強そうなので週明けは跳ね返される、もしくは抵抗線に張り付く感じで推移するのではないかと予測。ブレイクした際は出来高が伴っているかどうかを見て、ダマシなのかどうかを判断したいと思います。
VGT(情報技術)
月曜日にダブルボトムのネックラインをブレイクし、スルスルと上昇していきました。週明けには以前のチャネルラインの支持線を試す展開。RSI、MACDともに上昇を期待できそうですし、2月につけた最高値も超えそうです。
VCR(一般消費財)
ろじゃじろう
月曜日に見事ダブルボトムのネックライン(赤い線)を上に抜けていきました。RSI、MACDともに上昇トレンドですし、引き続き来週以降も上昇を期待できそうな感じです。
VHT(ヘルスケア)
三角保合いで上抜けを何度か試していますが、なかなかダメですね。4月中に方向性を決めそうな感じですが、ホルダーとしてはさっさと上に抜けてほしいです。ダブルボトムのネックラインにもなっていますので、ここを抜ければ再び、最高値水準である237ドルが見えてきそうです。
赤のレジスタンスラインを突破したことを確認し、買い増しをしました。
VDC(生活必需品)
MACDが下に抜けそうな感じです。赤の抵抗線あたりで何度か跳ね返されており、今回も跳ね返されました。週明けに再度上抜けを目指す場合は様子見、下落基調で緑の支持線を下抜した場合は一部売却を検討します。
VAW(素材)
先週同様、過去最高値水準でもみ合いの状況が続いています。一度、サポートライン付近まで下落する展開もあるかもしれません。RSIは上昇シグナルですが、MACDは一応下に抜けましたし、週明けの株価が上昇した場合は3分の1ほど、下落した場合は半分くらい手仕舞いしようかと考えています。
VPU(公益)
やっと抵抗線を突破できました。週末に向かって下落しましたが、過去の抵抗線が支持線として機能していそうですね。チャート形状もダブルトップのネックラインも抜けており、RSI、MACDを見ても上昇する力はありそうです。
VIS(資本財)
緑色のチャネルラインの範囲内で推移しています。来週には抵抗線にタッチしそうな展開ですから、ここで上にブレイクして、トレンド転換するのかをチェック。ただし、上昇しているものの出来高が多くないことから、ブレイクしたときの出来高にも注目したいところです。
VOX(通信)
先週に緑色のレジスタンスラインをわずかに上へとブレイクしていましたが、今週はしっかりと上に抜けました。MACDも上に抜けましたし、来週も上昇しそうなチャートです(ダブルボトムのネックラインを突破)
IYR(不動産)
12月以降6回目のチャレンジにてやっと抵抗線をブレイクしたと思いましたが、金曜日終値では下回りました。騙しだったのか、それとも週明けに再度ブレイクできるのか、方向性を見極めてから売買は判断したほうがよさそうです。
VFH(金融)
現在のラインを挑戦するのは4回目ですから、ここでブレイクできるのか週明けにチェックしましょう。アルケゴスの件が金融セクターに悪影響を与えないか、気になるところですが、今週の動きを見る限りでは大丈夫なのかな。
VDE(エネルギー)
原油減産縮小、コロナ感染者数の増加の影響なのか、原油価格が下落し、それの影響でエネルギーセクターも下落しました。サポートライン付近まで下がってきましたし、ここを下にブレイクしたら100日移動平均線を目指す展開になりそうです。
短期売買目的でトレードしているのに、経済再開からエネルギー需要拡大を期待し、中長期投資に切り替えてしまったのは間違いだったかもしれません。感情を切り離すことの難しさを投資1年目にして実感しているところです。
あとがき
投信積立おじさんになったため、今週のトレードは定期購入しているゴールドの購入のみでした。
来週はセクターETFを売却して、S&P500が抵抗線で跳ね返されたところで突っ込もうかなと検討しています。まあ、抵抗線を上にブレイクしてくれたら、キャッシュで持っておく予定です。
米国市場と向き合っている時間が減ってきましたが、今までが意味もなく張り付きすぎていた感はありますし、いい感じの距離感になってきたような気がします。時間が増えた分、読書などの時間に当てています。
【米国株】セクターETFの11種まとめを読んで米国株セクターの理解を深めよう!
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