【2021年3月15日週】米国株セクター分析

米国株セクター分析2021年3月15日週米国株セクター分析

今週も金利が上昇し、主要指数はマイナスで終えました。

今週のイベントはなんといってもFOMC(米連邦公開市場委員会)でした。

パウエル議長から下記のような声明を出したものの、週末に向けて株式市場は下落していきました。コロナショック後のような簡単な相場はそろそろ終わりに向かっているのかもしれませんね。

不安抱える米金融市場、響いたのはハト派姿勢維持の当局メッセージ

不安抱える米金融市場、響いたのはハト派姿勢維持の当局メッセージ
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は17日、このところの米国債市場の変調について、懸念に当たらないとの認識をあらためて表明した。一方、2023年中の利上げを見込む米金融当局者の人数は昨年12月時点よりも2人増えた。

パウエル議長が3つのメッセージ-利回り上昇とガイダンス、景気で

パウエル議長が3つのメッセージ-利回り上昇とガイダンス、景気で
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、米国債市場が当面のインフレ高進の可能性に懸念を抱える中にあっても動じることのない大きな目標を見据えている様子だ。

2週間ぶりに米国のコロナ感染状況を見ていきます。

1億回のワクチン接種を6週間前倒ししたというニュースが出ていましたが、新規感染者の減少ペースは落ち着いてきました。

米国コロナ新規感染者数推移

それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。

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各種指数・指標の振り返り

米国主要指数パフォーマンス

指数先週終値今週終値先週比年初来
S&P500指数3,943.353,913.1199.2%105.7%
ナスダック100指数12,937.2912,866.9999.5%101.4%
ダウ平均株価32,720.1332,627.9899.7%108.0%
ラッセル2000指数2,338.542,287.5597.8%117.6%
ろじゃじろう
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主要4指数ともに下げました。特にラッセル2000の下げは大きかったです。それでも年初来では最も上昇しています。

その他関連指標

指標今週終値今週終値先週比年初来
米ドル/円109.02108.8499.8%105.6%
米国債10年利回り1.6231.716105.7%188.0%
金価格(XAUUSD)1,726.971,745.05101.0%89.8%
WTI原油価格65.5761.4293.7%129.7%
ろじゃじろう
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今週も引き続き10年債利回りが上昇(特に水曜日以降)し、株価にもマイナスインパクトを与えました。また、これまで右肩上がりだった原油価格も暴落。ドル高、パリのロックダウン、アメリカの大寒波、備蓄量増加など色々言われていますが、来週以降も注意が必要そうです。

米国株セクター分析結果

米国株セクター概要

finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。

S&P500Map
ろじゃじろう
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これまで株価が右肩上がりだった、金融、エネルギーセクターあたりは大きく下げました。

米国株セクターETF毎の騰落率サマリ

セクター分析に用いるETF一覧

微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。

セクターETF主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄)
情報技術VGTAAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE
一般消費財VCRAMZN、TSLA、HD、MCD、NKE
ヘルスケアVHTJNJ、UNH、PFE
生活必需品VDCPG、KO、PEP、WMT、PM
素材VAWLIN、APD、NEM
公益VPUNEE、D、DUK
資本財VISUNP、HON、UPS
通信VOXFB、GOOG、GOOGL、VZ
不動産IYRAMT、PLD、CCI
金融VFHJPM、BRK-B、BAC
エネルギーVDEXOM、CVX、COP
※ETFはバンガード社(不動産のみステート・ストリート社)

セクターETFの株価(終値)と騰落率

各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。

セクターETF先週終値今週終値先週比年初来
情報技術VGT356.95351.5498.5%101.0%
一般消費財VCR295.62294.4099.6%108.4%
ヘルスケアVHT227.18227.42100.1%102.2%
生活必需品VDC173.74173.70100.0%100.9%
素材VAW172.98171.0098.9%109.8%
公益VPU137.35136.6199.5%102.0%
資本財VIS188.52186.7299.0%112.4%
通信VOX133.23133.40100.1%112.7%
不動産IYR90.8790.0499.1%108.8%
金融VFH86.7185.1898.2%118.6%
エネルギーVDE74.4769.0192.7%132.4%
S&P500VOO362.36359.2399.1%106.0%

セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率

セクターごとの年初来パフォーマンス
ろじゃじろう
ろじゃじろう

1位:エネルギー、2位:金融、3位:通信と3位が通信と資本財で入れ替わりました。年初来では先週同様に全セクタープラスを維持しています。これまでぶっちぎっているエネルギーセクターが1週間で7%以上の暴落をしました。

過去のセクター別の上昇率ランキング

 novelinvestor.comの表を日本語に翻訳
ろじゃじろう
ろじゃじろう

情報技術セクターはこのまま下位に甘んじるのか?それともここから上昇に転じるのか!?過去一番低かった順位は下から3位だったようです(2008年、2010年)

セクターETF毎のチャート分析

日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。

  • 日足チャート
  • 100日移動平均線(青い線)
  • 出来高(棒グラフ)
  • テクニカル指標(RSIとMACD)
  • チャネルライン(緑色の線)
  • その他(必要に応じて、ETF分析内で説明)

VOO(S&P500)

VOO(S&P500)
  1. 株価
    • 先週比:99.1%
    • 年初来:106.0%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :4,465,793 / 115.0%
    • 中央値:5,011,554 / 145.9%
    • 最小値:3,162,271 / 218.4%
    • 最大値:5,382,753 / 61.7%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル(だけど、来週下落シグナルか?)
ろじゃじろう
ろじゃじろう

サポートラインまであと1%ちょいです。来週下げていった場合に、ここで反発するかどうかをチェックしたいところです。その他、RSIが50を割るか、MACDが下向きにクロスするのかあたりもあわせて見ていきます。

今週はVOOを月曜日の高値で掴んでしまいました(汗)

一応、金曜日の価格から下がったところで買っていますが、FOMCという大きなイベント前のこの売買は中途半端なタイミングでした。キャッシュポジションを下げないとという焦りから来ていたかもしれません。

VOO約定履歴

VGT(情報技術)

VGT(情報技術)
  1. 株価
    • 先週比:98.5%
    • 年初来:101.0%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :509,886 / 85.4%
    • 中央値:482,204 / 92.3%
    • 最小値:405,520 / 222.3%
    • 最大値:642,590 / 35.3%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに下落シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

週明けは100日移動平均線で反発するのかをチェック。ここを割るとすぐ下に黄色のサポートラインが。これを割ると薄い紫色のサポートラインを見る感じです。そして赤色のチャネルラインを追加してみましたが、短期的にはこのトレンド内で推移する可能性も踏まえて向き合おうと思います。

上記の分析のとおり、下落トレンド入りしている可能性があるのにも関わらず、雑なトレードをしてしまいました・・・

VGT約定履歴

更にQQQも掴みにいっています(汗)落ちるナイフを両手で掴みに行くスタイルを発動。こんなヘボヘボなトレードをするくらいなら投資信託に全突っ込みの方がマシですね(笑)

QQQの約定履歴

VCR(一般消費財)

VCR(一般消費財)
  1. 株価
    • 先週比:99.6%
    • 年初来:108.4%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :116,712 / 86.7%
    • 中央値:108,707 / 86.3%
    • 最小値:104,272 / 275.5%
    • 最大値:149,766 / 51.4%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
<br>ろじゃじろう

ろじゃじろう

一般消費財セクターは比較的下がり方が穏やかでした。コロナ収束後は株価上昇が見込まれるセクターの一つですが、アマゾンとテスラの構成比率が3割以上占めている点が(本当に上がるのか)気になります。

月曜日に買い漁っていていましたね・・・

VCR約定履歴

VHT(ヘルスケア)

VHT(ヘルスケア)
  1. 株価
    • 先週比:100.1%
    • 年初来:102.2%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :215,896 / 82.3%
    • 中央値:221,947 / 96.6%
    • 最小値:139,621 / 113.9%
    • 最大値:281,138 / 46.2%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

赤い抵抗線で跳ね返されているため、これを来週ブレイクできるかどうかをチェックしようと思います。

VDC(生活必需品)

VDC(生活必需品)
  1. 株価
    • 先週比:100.0%
    • 年初来:100.9%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :96,265 / 62.2%
    • 中央値:91,433 / 74.5%
    • 最小値:82,098 / 138.8%
    • 最大値:126,623 / 10.0%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

木曜日にサポートラインを終値がブレイクしましたが、金曜日にはまた上に抜けていきました。12月から続いていていた下落トレンドから抜け出せたのかな?

上昇トレンドに乗って順張り投資しました。振り返ってみると他の銘柄も同様の理由でした。FOMCや個別株なら決算などの大きなイベント前にトレードするのはやめたほうがよいのかもしれませんね。

VDCの約定履歴

VAW(素材)

VAW(素材)
  1. 株価
    • 先週比:98.9%
    • 年初来:109.8%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :155,759 / 98.9%
    • 中央値:146,699 / 108.6%
    • 最小値:127,536 / 433.7%
    • 最大値:207,376 / 23.2%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

今週は1%ほど下げてしまいましたが、素材セクターはテクニカル指標が上昇シグナルのうちは引き続き買いスタンス行く予定です。

これからの景気回復で素材セクターの上昇を見込み、1株だけ購入しました。

VAWの約定履歴

VPU(公益)

VPU(公益)
  1. 株価
    • 先週比:99.5%
    • 年初来:102.0%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :269,270 / 103.9%
    • 中央値:255,893 / 105.7%
    • 最小値:240,100 / 248.3%
    • 最大値:342,999 / 48.9%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

チャネルラインを上にブレイクしましたが、水曜日に下に再ブレイクしてしまいました。黄色のトレンドラインが機能していそうなので、週明けにこのラインをもう一度ブレイクするのかがチェックしたいところです。

VIS(資本財)

VIS(資本財)
  1. 株価
    • 先週比:99.0%
    • 年初来:112.4%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :225,334 / 113.2%
    • 中央値:239,058 / 155.9%
    • 最小値:172,000 / 552.5%
    • 最大値:269,750 / 29.5%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

セクターとしては上昇が期待できるため、押し目があれば拾っていきたいところです。まずは緑色の抵抗線で反発したことを確認後に買い増ししたいです。

VOX(通信)

VOX(通信)
  1. 株価
    • 先週比:100.1%
    • 年初来:112.7%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :108,834 / 65.6%
    • 中央値:115,063 / 92.0%
    • 最小値:84,795 / 303.8%
    • 最大値:134,193 / 16.7%
  3. トレンドサイン
    • MACDは微妙、RSIは上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

9月からずっと緑色のチャネルラインの範囲内で推移していますので、この範囲内でトレードするとよさそうです。前回はサポートラインにタッチしたところで変えなかったため、今回は狙いたいと思います。

IYR(不動産)

IYR(不動産)
  1. 株価
    • 先週比:99.1%
    • 年初来:108.8%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :6,572,279 / 93.1%
    • 中央値:5,849,417 / 107.8%
    • 最小値:4,161,973 / 423.9%
    • 最大値:9,974,917 / 53.3%
  3. トレンドサイン
    • MACD、RSIともに上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

不動産セクターも緑のチャネルラインの中を12月ごろから推移しており、比較的信用できるように思います。出来高を伴って下げているため、来週は下げスタートしそうな気がします(テクニカル指標も下落シグナルに転換するかも?)。

VFH(金融)

VFH(金融)
  1. 株価
    • 先週比:98.2%
    • 年初来:118.6%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :762,723 / 105.3%
    • 中央値:762,245 / 119.1%
    • 最小値:493,674 / 319.2%
    • 最大値:1,006,991 / 38.7%
  3. トレンドサイン
    • MACDは下落シグナル、RSIは上昇シグナル
ろじゃじろう
ろじゃじろう

金利は上昇しましたがSLRの延長がされなかったことを背景に金曜日は下げました。それ以外にもVisaの反トラスト法違反の疑いのニュースもあり下げました。今後も金利上昇は続くと考えているため、押し目を拾いたいなぁと考えています。

ビザを米司法省が調査、反トラスト法違反の疑い
米司法省はデビットカード市場での反競争的な行為を巡り、米決済ネットワーク大手ビザを調査している。

VDE(エネルギー)

VDE(エネルギー)
  1. 株価
    • 先週比:92.7%
    • 年初来:132.4%
  2. 出来高(今週 / 過去90日比)
    • 平均 :1,328,093 / 103.2%
    • 中央値:1,146,776 / 102.9%
    • 最小値:873,542 / 188.5%
    • 最大値:2,345,274 / 69.1%
  3. トレンドサイン
    • MACDは下落シグナル、RSIは上昇シグナルも下落に転換しそう
ろじゃじろう
ろじゃじろう

先週、そろそろ利確しようと書いていましたが、上値が重そうな感じだったため水曜日に利確をしました。その後、木曜日に大きく下げてきました。来週も下げそうな気がしていますが、コロナ収束に向けて、中長期的には上がっていくと考えているため、少しずつ買い増ししていく予定です。

XLEの約定履歴

まとめ

今週はFOMCという大きなイベントの前に買いすぎた点が反省点ですね。

長期保有前提ならさておき、短期売買するのであれば、イベントを見届けてからトレードするようにしようと思います。

ちなみに先週のまとめを読み返すと下記のような記載がありました。

来週以降上昇していくことを見越して、強気に買い増しをしています。最悪、下げたら下げたら更に追加投資をしていき、弾が尽きたら「長期投資なら上昇トレンドだから問題なし」と自分に言い聞かせて気絶しておきます(笑)

ろじゃじろう
ろじゃじろう

有言実行で月曜日から買い増ししていたようです。ダメだこりゃ

キャッシュポジションもかなり下げることができたため、もう少しタイミングを計りながら追加投資するようにしようと思います。

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