4月2日(金)は聖金曜日で祝日だったため、米国市場はおやすみでした。
先週末からの一番のニュースとしてはアルケゴスの追証によるブロックトレードでしたが、今週の市場への影響は限定的でした。プロも素人もレバレッジをかけすぎるとやばいですね。調子にノリすぎず、リスク管理をしたいものです。
ウォール街不意突いたアルケゴス-破綻までレバレッジ全容見えず
次にエネルギーセクターETFに投資しているわたしにとって興味があるのがオイル減産縮小のニュースでした。
OPECプラス、5-7月に段階的減産縮小-200万バレル供給増へ
記事内に「世界経済の回復にOPECプラスが自信を深めている表れといえる」とありますが、次に紹介する新規コロナ感染者数を見る限りでは不安ですね。
下記のグラフは世界全体のグラフです。
再度、感染者数が激増していっており、ロックダウンなどの外出規制が続けば、経済回復は遠のきそうです。もう一つ、いつもどおりのアメリカの新規感染者数ですが、微増傾向にありますが、ワクチン接種者数の伸びを考えればなんとか抑えられるのかな?
それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。
各種指数・指標の振り返り
米国主要指数パフォーマンス
指数 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
S&P500指数 | 3,974.55 | 4,019.88 | 101.1% | 108.6% |
ナスダック100指数 | 12,979.12 | 13,329.52 | 102.7% | 105.0% |
ダウ平均株価 | 33,072.89 | 33,153.22 | 100.2% | 109.7% |
ラッセル2000指数 | 2,221.48 | 2,253.90 | 101.5% | 115.8% |
今週は4指数ともに上昇しました。週前半は下げていましたが、後半に行くにつれて上昇しました。また、S&P500指数は4000の大台を初めて突破しました!ナスダック100指数も長期金利の影響に左右されなく慣れば、2021年2月中旬の水準まで4%ちょいなので、早ければ4月に突破するかもしれません。
その他関連指標
指標 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 109.66 | 110.64 | 100.9% | 107.3% |
米国債10年利回り | 1.672 | 1.672 | 100.0% | 183.1% |
金価格(XAUUSD) | 1,732.77 | 1,729.88 | 99.8% | 89.0% |
WTI原油価格 | 60.80 | 61.25 | 100.7% | 129.4% |
ついにドル円が110円を突破しました。コロナにより世界経済の不安が高まった2月上旬とコロナショックの底付近でマージンコール(追証)のためにドルが必要になった投資家がドルを買った影響で110円を一時的に超えていましたが、それを除くと、2019年5月以来の水準となります。
米国株セクター分析結果
米国株セクター概要
finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。
今週は全体に目に優しい感じのマップになりました。
米国株セクターETF毎の騰落率サマリ
セクター分析に用いるETF一覧
微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。
セクター | ETF | 主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄) |
---|---|---|
情報技術 | VGT | AAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE |
一般消費財 | VCR | AMZN、TSLA、HD、MCD、NKE |
ヘルスケア | VHT | JNJ、UNH、PFE |
生活必需品 | VDC | PG、KO、PEP、WMT、PM |
素材 | VAW | LIN、APD、NEM |
公益 | VPU | NEE、D、DUK |
資本財 | VIS | UNP、HON、UPS |
通信 | VOX | FB、GOOG、GOOGL、VZ |
不動産 | IYR | AMT、PLD、CCI |
金融 | VFH | JPM、BRK-B、BAC |
エネルギー | VDE | XOM、CVX、COP |
セクターETFの株価(終値)と騰落率
各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。
セクター | ETF | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
情報技術 | VGT | 357.59 | 365.97 | 102.3% | 105.2% |
一般消費財 | VCR | 292.70 | 298.16 | 101.9% | 109.8% |
ヘルスケア | VHT | 228.29 | 228.63 | 100.1% | 102.7% |
生活必需品 | VDC | 178.78 | 177.72 | 99.4% | 103.2% |
素材 | VAW | 174.40 | 174.55 | 100.1% | 112.0% |
公益 | VPU | 139.22 | 140.37 | 100.8% | 104.8% |
資本財 | VIS | 188.89 | 190.53 | 100.9% | 114.7% |
通信 | VOX | 128.40 | 132.45 | 103.2% | 111.9% |
不動産 | IYR | 92.74 | 93.58 | 100.9% | 113.1% |
金融 | VFH | 85.41 | 85.53 | 100.1% | 119.1% |
エネルギー | VDE | 69.96 | 69.83 | 99.8% | 134.0% |
S&P500 | VOO | 364.01 | 368.16 | 101.1% | 108.6% |
セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率
1位:エネルギー、2位:金融、3位:資本財と先週から順位変動はありませんでしたが、情報技術セクターが下位から追い上げを見せています。あと9ヶ月どんな展開を見せてくれるのか楽しみです(何が?)
今年はS&P500は3ヶ月で8%以上も上昇しており、このペースで上昇した場合は前年比で34.4%になります(笑)そんなことあるわけないやんって思っていましたが、1994年から2020年の27年間で4回だけ30%超えの年がありました(配当含まず)。
ちなみにその4回は1995年、1997年、2013年、2019年です。
過去のセクター別の上昇率ランキング
セクターETF毎のチャート分析
日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。
- 日足チャート
- 100日移動平均線(青い線)
- 出来高(棒グラフ)
- オシレーター指標(RSIとMACD)
- チャネルライン(緑色の線)
- その他(必要に応じて、ETF分析内で説明)
VOO(S&P500)
過去最高値をつけたS&P500ですが、RSI、MACDともに上昇していきそうなサインが出ていますが、木曜日の出来高がめちゃくちゃ多かったわけではないため、週明けの動きは注視したいと思います
水曜日にMACDが上向きにブレイクしたので上昇していきそうだと判断し、1株だけ買い増ししました(2件、ありますが1件は先週金曜日に買った分です)。
タイミングを見計らって購入しても数百円の差しかありませんので、誤差なので気にせずに最速で株式市場に打ち込んだ方がよいという意見もあります。投資を始めたてのときに含み損が出ると、投資し続けられなくなる確率が高まると考えており、時間帯効果が悪いとしても含み損が出ないようにタイミングを見計らう方法がわたしにはあっていると考えています。
VGT(情報技術)
2月中旬からの下落トレンドのレジスタンスラインになっていた赤い線を木曜日にブレイクしてきました。もう少し上げてダブルボトムのネックラインをブレイクしたら、強い上昇を期待できそうです。
VCR(一般消費財)
ろじゃじろう
VGT同様にダブルボトムのチャートを形成しています。MACDも金曜日に上にブレイクしましたし、RSIも上昇サインのため新高値更新に期待が持てます。
VHT(ヘルスケア)
先週の記事でも意識していた赤のレジスタンスラインをブレイク後に数日キープできるかをチェックすると書きましたが、今週はちゃんとブレイクできました。次は緑色のレジスタンスラインをブレイクできるかどうかをチェックしましょう(早くても再来週以降だと思います)
赤のレジスタンスラインを突破したことを確認し、買い増しをしました。
VDC(生活必需品)
先週の記事に「RSIはそろそろ買われすぎの水準に入りそうですが、MACDも上昇トレンドを示していますし、来週も期待できそうなチャートをしています」と書いたとおり、月曜日は上昇しました。が、翌日以降下落。木曜日の終値では緑色のサポートラインで反発しました。RSI、MACDともに上昇シグナルですし、このサポートラインを下に抜けないところを確認したところで、買いに入るのがよさそうです。
一度、サポートラインを試して反発したところで、安全に買いにいけばよかったです(笑)「これは上がるに違いない!」と欲を出すと、ろくなことがないですね。
VAW(素材)
今週は過去最高値水準でもみ合いの状況が続きました。一度、サポートライン付近まで下落する展開もあるかもしれません。RSIは上昇シグナルですが、MACDは方向を決めかねている感じなので、上昇するか、下落するかわからないチャートです。
VPU(公益)
緑色のレジスタンスラインがなかなか突破できずにいますが、RSI、MACDともに悪くないため、来週は突破しそうな気がしています(バイデンのインフラ投資もありますし)。
VIS(資本財)
今週はジリジリと株価を上げていきました。MACDもわずかながら上にブレイクしましたし(ダマシの可能性もありますが)、RSIも悪くないことから、来週は緑色のレジスタンスラインを試す展開になりそうです。
VOX(通信)
緑色のレジスタンスラインをわずかに上へとブレイクしました。RSIも黄色のレジスタンスラインをブレイクしましたし、来週MACDも上に抜けてくれば、緑のチャネルラインのトレンド範囲内に戻ってきそうです。
IYR(不動産)
先週の記事で利用していたチャートから緑のレジスタンスラインを少し上にずらしました(先週のチャートだと今週終値はレジスタンスラインをブレイクしていましたが、よくよく見るとここじゃなさそう)。12月以降6回目のチャレンジは成功するのか?
VFH(金融)
金融セクターは引き続き、緑色のチャネルラインの範囲内で上昇トレンドが続いています。ずっと下がるのを指を加えて待っています(笑)わたしは短期売買目的なので、金融セクターにこだわる必要もなく、買えなければ買えないでよしです。(先週のコメント使いまわしw)
VDE(エネルギー)
今週はスエズ運河の座礁問題は解決しました。また、冒頭に書いたように原油減産縮小の影響と経済回復による需要拡大。後者の要因のほうが強く出てくれれば、コロナ前の水準を目指す展開になりそうです。来週はこのニュースを受けて市場がどのように反応するのか注目です。
あとがき
投資信託を買い付ける分の資金しかなくなったため、しばらくトレードはなくなりそうです。
今後、保有しているセクターETFを活用して、セクターローテーションに応じて保有セクターの入れ替えをしていきます!(あとはボーナスが入ったときに、成長しそうなセクターに突っ込む)
しばらく相場を眺めるだけのおじさんになりますが、セクター分析は来週以降もやっていきます!
【米国株】セクターETFの11種まとめを読んで米国株セクターの理解を深めよう!
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