Portfolio Visualizerの使い方|バックテスト手順と見るべき指標【2026年版】

ポートフォリオ・ビジュアライザー(BackTestの使い方を解説) 分析ツール

更新情報(2026年8月15日)
Portfolio Visualizerの現行画面と料金区分を確認し、古い画面画像を前提にした説明を全面的に書き直しました。

Portfolio Visualizerは、米国ETF・投資信託・個別株を組み合わせたポートフォリオを、過去のデータで比較できるツールです。英語のサービスですが、基本操作は期間を決める→銘柄と配分を入れる→結果を読むの3段階です。

先に結論

無料・ログインなしでもバックテストできます。結果では最終金額だけを見ず、CAGR、標準偏差、最大下落率、下落からの回復期間をセットで確認してください。過去に最も増えた配分を探す道具ではなく、自分が下落時にも続けられる配分かを確かめる道具として使うのが本筋です。

Portfolio Visualizer「Backtest Portfolio」

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Portfolio Visualizerでできること

  • 最大3つのポートフォリオを同じ条件で比較する
  • SPYなど任意のベンチマークと比較する
  • 定期積立・定率取り崩しなどのキャッシュフローを設定する
  • 年1回、半年、四半期、毎月、乖離幅などリバランス条件を変える
  • CAGR、値動きの大きさ、最大下落率、回復期間を確認する
  • 年次・月次リターン、相関、資産別のリターン寄与とリスク寄与を見る

個別銘柄やETFを使う「Backtest Portfolio」とは別に、資産クラスで1972年まで遡れる「Backtest Asset Class Allocation」もあります。ETFの設定前まで含めて長期間を検証したい場合は、資産クラス版も併用すると期間の偏りを減らせます。

無料版でどこまで使えるか

2026年8月時点の公式料金ページでは、無料版でもPortfolio Backtesting、Monte Carlo Simulation、Portfolio Optimizationなどを利用できます。ログインも必須ではありません。

一方、無料版はポートフォリオが最大15資産で、利用できる過去期間に制限があり、当月途中の成績は除外されます。モデル保存、Excel・CSV・PDF出力、データ補完などは有料プランの機能です。この記事の基本的な比較であれば、まず無料版で十分です。

料金・機能は変更される可能性があります。最新条件は公式料金ページで確認してください。

バックテストの使い方

1. Settingsで検証条件をそろえる

項目 意味 最初の設定例
Time Period 年単位または月単位で期間を指定 Year-to-Year
Start / End Year 検証の開始・終了年 比較する全銘柄のデータがある最長期間
Initial Amount 開始時の投資額 比較目的なら初期値のままでよい
Cashflows 積立・取り崩し まずNone。積立の影響を見るときだけ変更
Rebalancing 配分を元に戻す頻度 実際に行える頻度。年1回ならRebalance annually
Reinvest Dividends 分配金を再投資するか 長期積立の比較ならYes
Display Income 分配金収入を別表示するか 資産成長を見るだけならNo

開始年は、設定した銘柄の中で最も新しい銘柄に制約されます。例えば新しいETFを1本加えると、他のETFに長い実績があっても比較期間が短くなります。同じ運用方針の古い投資信託シェアクラスが表示される場合は参考になりますが、経費率や商品性が同一とは限らない点に注意してください。

2. Portfolio Assetsに銘柄と比率を入れる

  1. Portfolio Namesは、比較結果を見分けやすい名前にします。
  2. BenchmarkにはSPYなど比較対象を指定します。
  3. Asset欄でティッカーを検索し、各ポートフォリオの配分を入力します。
  4. 1つのポートフォリオの合計を100%にします。
  5. 「Analyze Portfolios」を押します。

比較条件は1つずつ変えるのがコツです。例えば「株式100%と株式80%・債券20%」を比較するなら、開始年・積立額・リバランス頻度は同じにします。条件を同時に変えると、何が結果の差を生んだのか分からなくなります。

結果画面で最初に見る6項目

英語表記 日本語での意味 読み方
End Balance 終了時の資産額 同じ初期額・入出金条件で比較する
Annualized Return (CAGR) 年率換算した複利成長率 期間全体の成長を1年あたりに直した値
Standard Deviation リターンのばらつき 大きいほど値動きが激しい
Maximum Drawdown ピークから底までの最大下落率 自分が耐えられる下落幅かを見る
Sharpe Ratio 取ったリスクに対する超過リターン 同じ期間・前提の比較で高い方が効率的
Benchmark Correlation ベンチマークとの値動きの近さ 1に近いほど同じ方向へ動きやすい

特に重要なのはMaximum Drawdownと回復期間です。下落率が同じでも、数か月で戻る場合と数年戻らない場合では、積立を続ける難しさが違います。「増えた金額」より先に、最悪期に自分が売らずに済むかを確認します。

結果を誤読しないための5つの注意点

対象期間を変えると順位も変わる

米国株が強かった期間だけを選べば米国株中心が有利に見えます。開始年をずらし、可能なら上昇相場・下落相場・金利上昇局面を含めて確認してください。

生き残った商品だけを見る偏りがある

現在残っているETFだけで過去を振り返ると、統合・償還された商品が結果から抜けます。バックテストが現実より良く見える一因です。

円ベースの成績とは一致しない

米ドル建て商品を日本の投資家が持つ場合、円換算後の資産額は為替の影響を受けます。米ドルの結果だけで生活資金としての増減を判断できません。

税金と売買コストを別に考える

頻繁なリバランスは、口座区分によって税金や売買コストを生みます。毎月リバランスの結果が良くても、実行可能性まで含めて採用を判断します。

過去の最適解は将来の正解ではない

バックテストは「この前提で過去に何が起きたか」を確認する道具です。将来のリターンを予測・保証するものではありません。

このブログでの使い方

わたしは、資産形成では利回りをわずかに高めることより、収入と支出を整えて毎月の入金額を増やし、長く続けることが重要だと考えています。Portfolio Visualizerも、高リターンの配分を当てるためではなく、下落時にも積み立てを続けられる配分かを確かめるために使います。

具体的な配分の比較例は「オールシーズンズ戦略とS&P500の比較」、投資額の影響は「資産形成は利回りより入金力」も参考にしてください。

まとめ

  • 無料・ログインなしでも基本的なバックテストができる
  • 期間、入出金、リバランス条件をそろえて比較する
  • CAGRだけでなく最大下落率と回復期間を見る
  • 為替、税金、コスト、期間選択の偏りは別に考える
  • 過去の最適配分を将来の推奨配分と考えない

参照:Portfolio Visualizer Backtest Portfolio公式料金ページ

本記事は特定商品の購入を勧めるものではありません。バックテストは過去データに基づく試算であり、将来の運用成果を保証しません。

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