今週も金利が上昇し、主要指数はマイナスで終えました。
今週のイベントはなんといってもFOMC(米連邦公開市場委員会)でした。
パウエル議長から下記のような声明を出したものの、週末に向けて株式市場は下落していきました。コロナショック後のような簡単な相場はそろそろ終わりに向かっているのかもしれませんね。
不安抱える米金融市場、響いたのはハト派姿勢維持の当局メッセージ
パウエル議長が3つのメッセージ-利回り上昇とガイダンス、景気で
2週間ぶりに米国のコロナ感染状況を見ていきます。
1億回のワクチン接種を6週間前倒ししたというニュースが出ていましたが、新規感染者の減少ペースは落ち着いてきました。
それではさっそく米国株セクター分析をしていきます。
各種指数・指標の振り返り
米国主要指数パフォーマンス
指数 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
S&P500指数 | 3,943.35 | 3,913.11 | 99.2% | 105.7% |
ナスダック100指数 | 12,937.29 | 12,866.99 | 99.5% | 101.4% |
ダウ平均株価 | 32,720.13 | 32,627.98 | 99.7% | 108.0% |
ラッセル2000指数 | 2,338.54 | 2,287.55 | 97.8% | 117.6% |
主要4指数ともに下げました。特にラッセル2000の下げは大きかったです。それでも年初来では最も上昇しています。
その他関連指標
指標 | 今週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 109.02 | 108.84 | 99.8% | 105.6% |
米国債10年利回り | 1.623 | 1.716 | 105.7% | 188.0% |
金価格(XAUUSD) | 1,726.97 | 1,745.05 | 101.0% | 89.8% |
WTI原油価格 | 65.57 | 61.42 | 93.7% | 129.7% |
今週も引き続き10年債利回りが上昇(特に水曜日以降)し、株価にもマイナスインパクトを与えました。また、これまで右肩上がりだった原油価格も暴落。ドル高、パリのロックダウン、アメリカの大寒波、備蓄量増加など色々言われていますが、来週以降も注意が必要そうです。
米国株セクター分析結果
米国株セクター概要
finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。
これまで株価が右肩上がりだった、金融、エネルギーセクターあたりは大きく下げました。
米国株セクターETF毎の騰落率サマリ
セクター分析に用いるETF一覧
微妙にfinviz.comのセクター分類と異なる銘柄が存在しています。例えば、ビザとマスターカードが金融ではなく、情報技術に分類されていたりします。
セクター | ETF | 主要構成企業(上位3位+私が気になった銘柄) |
---|---|---|
情報技術 | VGT | AAPL、MSFT、V、MA、NVDA、PYPL、ADBE |
一般消費財 | VCR | AMZN、TSLA、HD、MCD、NKE |
ヘルスケア | VHT | JNJ、UNH、PFE |
生活必需品 | VDC | PG、KO、PEP、WMT、PM |
素材 | VAW | LIN、APD、NEM |
公益 | VPU | NEE、D、DUK |
資本財 | VIS | UNP、HON、UPS |
通信 | VOX | FB、GOOG、GOOGL、VZ |
不動産 | IYR | AMT、PLD、CCI |
金融 | VFH | JPM、BRK-B、BAC |
エネルギー | VDE | XOM、CVX、COP |
セクターETFの株価(終値)と騰落率
各セクターETFの株価(終値)と騰落率は以下のとおりです。
セクター | ETF | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
情報技術 | VGT | 356.95 | 351.54 | 98.5% | 101.0% |
一般消費財 | VCR | 295.62 | 294.40 | 99.6% | 108.4% |
ヘルスケア | VHT | 227.18 | 227.42 | 100.1% | 102.2% |
生活必需品 | VDC | 173.74 | 173.70 | 100.0% | 100.9% |
素材 | VAW | 172.98 | 171.00 | 98.9% | 109.8% |
公益 | VPU | 137.35 | 136.61 | 99.5% | 102.0% |
資本財 | VIS | 188.52 | 186.72 | 99.0% | 112.4% |
通信 | VOX | 133.23 | 133.40 | 100.1% | 112.7% |
不動産 | IYR | 90.87 | 90.04 | 99.1% | 108.8% |
金融 | VFH | 86.71 | 85.18 | 98.2% | 118.6% |
エネルギー | VDE | 74.47 | 69.01 | 92.7% | 132.4% |
S&P500 | VOO | 362.36 | 359.23 | 99.1% | 106.0% |
セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率
1位:エネルギー、2位:金融、3位:通信と3位が通信と資本財で入れ替わりました。年初来では先週同様に全セクタープラスを維持しています。これまでぶっちぎっているエネルギーセクターが1週間で7%以上の暴落をしました。
過去のセクター別の上昇率ランキング
情報技術セクターはこのまま下位に甘んじるのか?それともここから上昇に転じるのか!?過去一番低かった順位は下から3位だったようです(2008年、2010年)
セクターETF毎のチャート分析
日々の値動きを把握するために、Trading Viewを用いてチャートをチェックします。
- 日足チャート
- 100日移動平均線(青い線)
- 出来高(棒グラフ)
- テクニカル指標(RSIとMACD)
- チャネルライン(緑色の線)
- その他(必要に応じて、ETF分析内で説明)
VOO(S&P500)
サポートラインまであと1%ちょいです。来週下げていった場合に、ここで反発するかどうかをチェックしたいところです。その他、RSIが50を割るか、MACDが下向きにクロスするのかあたりもあわせて見ていきます。
今週はVOOを月曜日の高値で掴んでしまいました(汗)
一応、金曜日の価格から下がったところで買っていますが、FOMCという大きなイベント前のこの売買は中途半端なタイミングでした。キャッシュポジションを下げないとという焦りから来ていたかもしれません。
VGT(情報技術)
週明けは100日移動平均線で反発するのかをチェック。ここを割るとすぐ下に黄色のサポートラインが。これを割ると薄い紫色のサポートラインを見る感じです。そして赤色のチャネルラインを追加してみましたが、短期的にはこのトレンド内で推移する可能性も踏まえて向き合おうと思います。
上記の分析のとおり、下落トレンド入りしている可能性があるのにも関わらず、雑なトレードをしてしまいました・・・
更にQQQも掴みにいっています(汗)落ちるナイフを両手で掴みに行くスタイルを発動。こんなヘボヘボなトレードをするくらいなら投資信託に全突っ込みの方がマシですね(笑)
VCR(一般消費財)
ろじゃじろう
一般消費財セクターは比較的下がり方が穏やかでした。コロナ収束後は株価上昇が見込まれるセクターの一つですが、アマゾンとテスラの構成比率が3割以上占めている点が(本当に上がるのか)気になります。
月曜日に買い漁っていていましたね・・・
VHT(ヘルスケア)
赤い抵抗線で跳ね返されているため、これを来週ブレイクできるかどうかをチェックしようと思います。
VDC(生活必需品)
木曜日にサポートラインを終値がブレイクしましたが、金曜日にはまた上に抜けていきました。12月から続いていていた下落トレンドから抜け出せたのかな?
上昇トレンドに乗って順張り投資しました。振り返ってみると他の銘柄も同様の理由でした。FOMCや個別株なら決算などの大きなイベント前にトレードするのはやめたほうがよいのかもしれませんね。
VAW(素材)
今週は1%ほど下げてしまいましたが、素材セクターはテクニカル指標が上昇シグナルのうちは引き続き買いスタンス行く予定です。
これからの景気回復で素材セクターの上昇を見込み、1株だけ購入しました。
VPU(公益)
チャネルラインを上にブレイクしましたが、水曜日に下に再ブレイクしてしまいました。黄色のトレンドラインが機能していそうなので、週明けにこのラインをもう一度ブレイクするのかがチェックしたいところです。
VIS(資本財)
セクターとしては上昇が期待できるため、押し目があれば拾っていきたいところです。まずは緑色の抵抗線で反発したことを確認後に買い増ししたいです。
VOX(通信)
9月からずっと緑色のチャネルラインの範囲内で推移していますので、この範囲内でトレードするとよさそうです。前回はサポートラインにタッチしたところで変えなかったため、今回は狙いたいと思います。
IYR(不動産)
不動産セクターも緑のチャネルラインの中を12月ごろから推移しており、比較的信用できるように思います。出来高を伴って下げているため、来週は下げスタートしそうな気がします(テクニカル指標も下落シグナルに転換するかも?)。
VFH(金融)
金利は上昇しましたがSLRの延長がされなかったことを背景に金曜日は下げました。それ以外にもVisaの反トラスト法違反の疑いのニュースもあり下げました。今後も金利上昇は続くと考えているため、押し目を拾いたいなぁと考えています。
VDE(エネルギー)
先週、そろそろ利確しようと書いていましたが、上値が重そうな感じだったため水曜日に利確をしました。その後、木曜日に大きく下げてきました。来週も下げそうな気がしていますが、コロナ収束に向けて、中長期的には上がっていくと考えているため、少しずつ買い増ししていく予定です。
まとめ
今週はFOMCという大きなイベントの前に買いすぎた点が反省点ですね。
長期保有前提ならさておき、短期売買するのであれば、イベントを見届けてからトレードするようにしようと思います。
ちなみに先週のまとめを読み返すと下記のような記載がありました。
来週以降上昇していくことを見越して、強気に買い増しをしています。最悪、下げたら下げたら更に追加投資をしていき、弾が尽きたら「長期投資なら上昇トレンドだから問題なし」と自分に言い聞かせて気絶しておきます(笑)
有言実行で月曜日から買い増ししていたようです。ダメだこりゃ
キャッシュポジションもかなり下げることができたため、もう少しタイミングを計りながら追加投資するようにしようと思います。
【米国株】セクターETFの11種まとめを読んで米国株セクターの理解を深めよう!
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