ゴールドETF(金)に投資する理由について書いていきます。
米国ETF投資家を名乗っているわたしですが、最も投資金額の多いETFがGLDMです。
「いやいや、ゴールドに投資するとか情弱乙」っていう声が聞こえてきます
ジェレミー・シーゲル教授が発表した資産別の成長率のグラフを見たことがある人はわかると思いますが、長期的には株式が最も右肩上がりで成長し続けているからです。
確かに上記のグラフを見ると、平均年間成長率6.7%の株式投資(Stocks)が優れているように見えます。なんと1ドルが100万ドルに増えていますからね。一方、200年前からほぼ価値が変わっていない金にわざわざ投資する意味とは一体なんでしょうか?
わたしがゴールドETF(GLDM)に投資している3つの理由についてご紹介します。
ゴールドETFのGLDMとは?
わたしが投資する理由をご紹介する前に、ゴールドの購入方法とゴールドETFの種類について説明します
ゴールドの購入方法
ゴールドの購入方法は複数あります
わたしは金ETFで購入していますが、それ以外にもゴールドの購入方法はあります。
- 貴金属店で金貨での購入
- 直営店で金地金(きんじがね、きんじきん)を購入
- 純金積立で購入する
- 金ETF(上場投資信託)で購入する
わたしが金ETFで購入している理由
ちなみにSBI証券の純金積立だと購入時の手数料の2.16%以外にはかからないため、10年以上長期保有するのであればゴールドETFよりもお得になるケースもありそうです(金ETFの経費率が下がる可能性もあるため一概には言えませんが)
金地金(きんじがね、きんじきん)の形状
ちなみに金地金とはこんな見た目をしています。テレビとかで見たことありますよね?
【裏技】手数料をできるだけ安くゴールドを購入する方法
下記のやり方をすれば、田中貴金属でお得にゴールドを購入できると教えていただきました。
田中貴金属の場合はスポット購入なら購入時の手数料も無料になりますよ✌️
— ざりがに (@aoi_zarigani) January 16, 2021
なので毎月の積立額を最定額にした上でスポット購入メインで積み立てるように実家の両親にはアドバイスしてあります
詳細は下記の田中貴金属サイトのスポット購入を参考にしてみてください。確かにネット購入だと手数料は掛からないようです(積立購入の手数料分とお金の振込手数料は掛かります)。
ゴールドETFも複数の選択肢がある
ゴールドETFはかなりの数が存在しています。ここでは一例を挙げます。
– | GLDM | GLD | 1326 | IAU | 1540 |
---|---|---|---|---|---|
純資産総額 | 37.2億ドル | 762.8億ドル | 同左 | 32.1億ドル | 1,326億円 |
経費率 | 0.18% | 0.40% | 同左 | 0.25% | 0.40% |
設定日 | 2018/06/25 | 2004/11/18 | 2008/06/30 | 2005/01/21 | 2010/07/02 |
ベンチマーク | LBMA午後金価格 | LBMA金価格 | 金地金の現在価値 | ||
地金との交換 | 不可 | 可 | |||
基準通貨 | USD | USD | JPY | USD | JPY |
運用会社 | STATE STREET | BlackRock | 三菱UFJ信託銀行 | ||
取引所 | NYSE ARCA | NYSE ARCA | 東京証券取引所 | NYSE ARCA | 東京証券取引所 |
この中からGLDMを投資対象に選んだのは、経費率の低さです。それに加えて楽天証券では売買手数料がかかりません。USDかJPYでドル円の為替の影響はあるにしても、ベンチマーク自体に違いがあるわけではないためパフォーマンス自体に差は出ません。
GLDMは歴史の浅いETFにも関わらず、純資産総額も4000億円近くあります。私自身もしょっちゅう売買していますが、トレードする人口が少なくて約定しないということはありません。
ゴールド投資の際にGLDMを選択理由については以上になります。
ゴールドETFには配当はありません
この記事に「GLDM 配当」で流入があったので記載しておきますが、配当金や分配金といったものはありません。もし、ゴールド関連で配当金を期待するのであれば、金鉱株や金鉱株ETFを購入することを検討してみてください。
ろじゃじろうがゴールドに投資する3つの理由
前置きが長くなってしまいましたが、わたしがゴールドに投資する理由を書いていきます。
●●ショック時に守ってくれる資産である
リーマンショック、コロナショック、そして2018年末の下落時などに金は上昇しています。そういったタイミングでポートフォリオの資産総額を大きく減らさないようにする守りの資産としての期待をしています。
検証条件
検証期間:2004年12月〜2020年10月
配当金:再投資(ゴールドに配当はありません)
その他:GLDMは歴史の浅いETFのため、GLDに置き換えて検証
ゴールドETFのGLDとS&P500のパフォーマンス比較結果
以下の画像を見てみてください。
皆さんの想像していたグラフの形をしていましたか?タイミングによってはS&P500をアウトパフォームしています。米国株が下落した際にゴールドが上昇する局面があった際にリバランスすることで資産総額を増やすことができます。
例えば、2011年や2012年くらいにポートフォリオの比率が高くなった時点で売却して、それでS&P500を購入することができていれば凄いパフォーマンスを出せていますね。
あとはそれを私自身が実行できるかなんですけどね・・・(汗)
直近20年間は上昇トレンドにある資産である
1つ目の理由は守りの資産としての役割があると説明しました。また、ブログ冒頭ではゴールド価格は200年でほとんど上昇していないと書きました。
しかし、1960年→1980年は上昇、1980年→2000年は下落、2000年から2020年は上昇とざっくり20年周期で上昇と下落を繰り返しています。2020年8月6日に金は最高値をつけました。
この20年周期が正しければ2020年→2040年は下落するため、保有しないほうがよいのではないか?という声が聞こえてきます。
ざっくり20年で区切ったため下落トレンド入りですが、おそらくあと2年くらいが上昇トレンドで、その後に下落トレンドに入ると考えています。
そんな中でもゴールドに投資をしているのは、3つ目の理由が非常に大きいです。
量的金融緩和で資金がジャブジャブなのに金は割安である
量的金融緩和政策によって市場にお金がジャブジャブと供給されており、お金の価値が相対的に下がっています(インフレが進んでいる)。一方でゴールドは採掘された量と埋蔵量の合計が約20万トン前後と言われており、どこかで供給量が頭打ちになります。
つまり相対的にゴールドの価値が高まっていくと考えています。
株式市場に目をやると、コロナ後に株価が過去最高水準を更新している銘柄が多数あり、現在も更新し続けています。株式に比べるとゴールドの価格の上昇が限定的といえます(注目度が低い)。
このことを定量的に分析するために、米国市場への通貨供給量(マネーストック)とゴールドETFと市場平均の代表のS&P500指数を比較してみました。
検証条件
検証期間:2004年11月22日〜2020年10月26日
ドル供給量:FRED ECONOMIC RESEARCH M1 Money Stock
Gold価格:ゴールドETF GLDの株価をGoogle finance関数で取得
SPY価格:S&P500指数連動ETF SPYの株価をGoogle finance関数で取得
検証結果
マネーストックは年々積み上がっていましたが、コロナ対応によって一気に積み上がっているのがわかるとおもいます(グラフの青い部分)。
Gold比率とSPY比率は「株価÷マネーストック」で算出しました。
直近の2020年10月26日のGold比率は3.2%、SPY比率は6.1%ですが、過去最高の比率は以下の通りです。
– | 現在 | 最高 | 過去比率 |
---|---|---|---|
Gold比率 | 3.2% | 8.6% | 2.7倍 |
SPY比率 | 6.1% | 11.3% | 1.9倍 |
この結果からゴールドのほうがS&P500よりも伸び代が大きいと判断していますが、短期的にはどうなるかわかりません。あくまで長期的に見ればという感じです。
まとめ
わたしがゴールドETFのGLDMに投資している理由をまとめると以下の通り。
- ●●ショック時に守ってくれる資産である
- 直近20年間は上昇トレンドにある資産である
- 量的金融緩和で資金がジャブジャブなのに金は割安である
ゴールドに投資する理由をまとめていくことで、自身の中で考えを整理することができました。
わたしの「ゴールドに投資するべきだ」という考えに影響を与えてくれた高橋ダンさんのゴールド投資の書籍はおすすめです。
みなさんのポートフォリオを考える際の一助になれば幸いです
金鉱株・金鉱株ETFでゴールドに投資する方法もあります。金鉱株・金鉱株ETFでゴールド投資を検討する際の注意点もあわせてお読みください。
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