SMHとSOXXは、半導体メーカーや製造装置企業へまとめて投資できるETFです。どちらも半導体産業に集中しますが、SMHは大型企業を重視する25社の指数、SOXXは30社の別の指数に連動する点が主な違いです。
SMHとSOXXの比較表
| 項目 | SMH | SOXX |
|---|---|---|
| 運用会社 | VanEck | BlackRock(iShares) |
| 連動指数 | MVIS US Listed Semiconductor 25 Index | NYSE Semiconductor Index |
| 経費率 | 0.35% | 0.33% |
| 対象指数の社数・保有項目 | 対象指数は25社。公式の保有項目数は26 | 公式の保有銘柄数は30 |
| 設定日 | 2011年12月20日 | 2001年7月10日 |
| 特徴 | 大型企業の比率が大きくなりやすい | 30社に絞り、指数ルールで配分 |
SOX指数・SMH・SOXXの違い
SOXは指数の名称、SMHとSOXXは売買できるETFのティッカーです。名前が似ていても、SOXXの現在の連動先はSOX指数ではありません。
| 名称 | 何を表すか |
|---|---|
| SOX | PHLX Semiconductor Sector Index。半導体関連30銘柄からなる指数 |
| SMH | MVIS US Listed Semiconductor 25 Indexに連動するETF |
| SOXX | NYSE Semiconductor Indexに連動するETF |
「SOX指数が上がったからSMHも同じ割合で上がる」とは限りません。構成銘柄、比率、指数ルールに加えて、ETFには費用もあります。SOXへの連動を目的に商品を選ぶなら、名前ではなく連動対象指数を確認します。出典:NasdaqのSOX概要、VanEckのSMH概要、iSharesのSOXX概要。
SMHは上位企業への集中度が高い
SMHの指数は、米国上場の半導体製造・装置企業のうち、時価総額と流動性の大きい企業を重視します。2026年9月10日時点ではNVIDIAが22.42%、TSMCが9.77%で、この2社だけで3割を超えていました。
上位企業が強い局面ではその影響を受けやすい一方、特定企業の下落も基準価額へ大きく響きます。「複数の企業を持つから十分に分散されている」とは考えず、上位比率まで確認する必要があります。
SOXXも半導体に集中するETF
SOXXはNYSE Semiconductor Indexに連動し、米国上場の半導体企業30社へ投資します。2026年7月時点の上位銘柄にはAMD、NVIDIA、Micron Technology、Broadcom、Intel、Applied Materialsなどが含まれていました。
SMHより銘柄数はわずかに多いものの、SOXXも単一産業へ集中するETFです。半導体の需要サイクル、設備投資、輸出規制、地政学、製品競争の影響を強く受けます。
経費率の差は選択の決定打になりにくい
2026年9月12日に確認した経費率はSMHが0.35%、SOXXが0.33%で、差は0.02ポイントです。保有額が100万円で一定と仮定すると年約200円の差です。実際の費用は保有額によって変わり、売買手数料・為替コストは別です。経費率だけでなく、指数ルールと上位企業への集中度も合わせて比較しましょう。
SMHとSOXXの値動きを10年間で比較
価格水準の異なるETFを比較できるよう、2016-08-15の終値をそれぞれ100として指数化しました。株式分割は調整されていますが、分配金・税金・売買コストは含みません。

| 指標 | SMH | SOXX |
|---|---|---|
| 終了時の指数 | 1796.2 | 1539.9 |
| 年率換算の価格変化 | 33.5% | 31.5% |
| 期間中の最大下落率 | -45.3% | -46.2% |
| 日次騰落率の相関 | 0.988 | |
日々の値動きは非常によく似ています。一方、10年間の終点ではSMHの指数が高く、開始時点からの差は256.3ポイントでした。これは将来の優劣を示すものではなく、指数の対象範囲や上位銘柄の比率の違いが、時間とともに結果へ表れたものです。
グラフが似ていても、保有銘柄数や企業規模、上位銘柄への集中度まで同じとは限りません。直近の成績だけでなく、前の比較項目と合わせて判断してください。
どちらを選ぶか
- SMH:NVIDIAやTSMCなど、時価総額の大きい世界的企業の影響を強く受ける構成を理解して選びたい人
- SOXX:米国上場の半導体企業30社を、SOXXの指数ルールで持ちたい人
- どちらも避ける選択:個別産業の大きな値動きに耐えにくい人、すでにテクノロジー株の比率が高い人
SMHとSOXXを両方買う必要はある?
2本とも半導体産業への投資なので、両方を持っても半導体市況そのものへの備えにはなりません。組入比率を混ぜたい意図がなければ、まず1本の構成を理解する方が管理しやすくなります。すでにNVIDIAなどの個別株や情報技術ETFを持っている場合は、その中の半導体企業も含めて保有比率を確認してください。
半導体だけに絞る必要がないなら、ソフトウェアなども含むVGT・XLKとの投資範囲の違いも判断材料になります。ただし情報技術ETFも米国株全体を分散保有する商品ではありません。
半導体ETFは資産形成の土台ではない
半導体は成長が期待される一方、好況と不況の波が大きい産業です。将来性があることと、どの価格で買っても安定して増えることは同じではありません。広範な株式インデックスを土台にしたうえで、追加するなら比率の上限を決めるのが無難です。
情報技術を含むセクターETF全体は「米国株セクターETF11種まとめ」で整理しています。
まとめ
- SMHは25社を対象とする指数に連動し、上位の大型企業へ集中しやすい
- SOXXは半導体関連30銘柄を指数ルールで保有
- 経費率の差は0.02ポイント(2026年9月12日確認)
- どちらも産業・上位銘柄への集中リスクが大きい
参照した公式情報:VanEck SMH/iShares SOXX
本記事は特定商品の購入を勧めるものではありません。ETFの経費率、構成銘柄、比率は変更されます。購入前に公式の最新情報をご確認ください。



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