アメリカ債券ETF10種の検証結果を大公開!

米国債券ETF10種の検証結果を大公開!!米国株の比較検証

今回は守りの資産と言われる債券について調べていきます。

自身のポートフォリオを検証する際に加えることで、収益性やシャープ・レシオにどんな影響が出るのかは確認はしてきていましたが、優先順位が上がらずに債券単体できちんと分析していませんでした。

そこで今回は米国債券ETFに焦点を当てて検証していきます。

楽天証券で売買できるアメリカ債券ETFを調べてみた

私自身が普段利用している楽天証券で売買できるアメリカ債券ETFについて調べてみました。

上場:米国市場、投資地域:アメリカ

上記の条件で検索すると44件ヒットしました(2020年9月22日現在)。

更に以下の条件で絞り込みます。

ハイイールド債、レバレッジ・インバースを除く、経費率0.2%以下、有名3社に

その結果、31銘柄に絞り込めましたが、件数が多いため見やすく整理します。

国・政府債社債総合債券その他の4つ、短期・中期・長期・期間指定なし、これに3社を掛け合わせます。

分類期間V社B社S社純資産総額TOP銘柄
国・政府債短期121iシェアーズ 米国国債 1-3年 ETF(SHY)
中期111iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF(IEF)
長期211iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)
1iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF(TIP)
社債短期111バンガード・米国短期社債ETF(VCSH)
中期111iシェアーズ 米ドル建て中期社債 ETF(IGIB)
長期11バンガード・米国長期社債ETF(VCLT)
2iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)
総合債券111iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)
その他短期2バンガード・米国短期債券ETF(BSV)
中期1バンガード・米国中期債券ETF(BIV)
長期1バンガード・米国長期債券ETF(BLV)
11iシェアーズ 米国 MBS ETF(MBB)
V社:バンガード、B社:ブラックロック、S社:ステート・ストリート

13種類中で純資産総額の大きなものを抽出すると、ブラックロックが8つ、バンガードが5つという結果に。個人的にはバンガードは経費率が低いので好きなんですけどね。

惜しくもTOPを飾れなかった総合債券のバンガード版にバンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)があります。純資産額は6兆円超えと非常に大きいです(TOPのAGGは7.9兆円で今回の31種類中1位)。私はYouTubeなどで紹介されていたのを見て、AGGを購入していましたが、BNDの方が若干経費率が安く、パフォーマンスが全く同じためお得です(さすがやで、バンガード)。

各種債券のパフォーマンスを検証する

「①国・政府債、②社債、③その他 × 期間(短期・中期・長期)」の9種類、総合債券の1種類、合計10種について調べていきます。

検証に使ったツールは、このブログでおなじみのPORTFOLIO VISUALIZER(無料)です。

国・政府債(SHY・IEF・TLT)を検証する

名前の通り米国やアメリカ政府が発行する債券です。現在、アメリカがデフォルトするというのは考えにくく、安全性の高い資産と言えます。

検証条件:2002年8月〜2020年8月、開始時に1万ドル投資、配当再投資

検証結果

国・政府債の特徴

  • 期間が伸びるほど変動率(ボラタリティ)が大きく、投資利回りは高い
  • S&P500と逆相関の動き(S&P500が下がると上がる、上がると下がる)
  • マイナスリスクの低い短期国債は年率2%成長とインフレ対策にはもってこい

リスクとリターンは背中合わせということですね。それにしてもTLTの値上がりがとても守りの債券という印象からはかけ離れていました(18年間で3.7倍に)。

年別リターン

2008年のリーマンショックで暴落時にはTLTが大きく上げて、翌年にS&P500が伸びた際にはTLTが大きく下げています。債券期間とリターンの関係がより見やすくなりましたね。

配当金

2003年を例外とすれば、債券期間に比例して、分配金も大きくなっています。短期債券の分配金が2008年から下がっていって、2013年を底に上がっていっているのがよくわかります。

社債(VCSH・IGIB・VCLT)を検証する

アメリカの投資適格短期社債市場の銘柄に分散投資した商品。

検証条件:2009年12月〜2020年8月、開始時に1万ドル投資、配当再投資

検証結果

社債の特徴

  • 期間が伸びるほど変動率(ボラタリティ)が大きく、投資利回りは高い
  • S&P500と弱い〜普通の相関関係、債券期間が伸びるほど相関が更に弱く
  • 使い所は国債と似ている

勝手に想像していた社債のイメージよりも安定したパフォーマンスで驚きました。しかし、今後コロナ後の倒産ラッシュなどが起きた場合には暴落リスクはありそうですね。

年別リターン

長期社債は11年で4回マイナスになっています。守りの資産という位置づけでポートフォリオに組み入れるなら、短期か中期ですね。

配当金

国債同様に債券期間と分配金は比例しているようです。

その他債券(BSV・BIV・BLV)を検証する

米国の投資適格債券市場への分散する商品で米国債、政府機関債、社債および米国政府が保証する米国外の発行体による米ドル建て債券が対象のETF。短期(1〜5年)・中期(5〜10年)・長期(10年超)で債券の残存期間が異なる。

検証条件:2007年5月〜2020年8月、開始時に1万ドル投資、配当再投資

検証結果

その他債券の特徴

  • 期間が伸びるほど変動率(ボラタリティ)が大きく、投資利回りは高い
  • S&P500と相関関係にない
  • その他短期債券は短期国債的な使い方

年別リターン

他の債券と似たような動きをしている。

配当金

分配金についても他債券と特徴は同じ。

総合債券(AGG)を検証する

トータルの米国投資適格債券市場のパフォーマンスに連動する投資成果を目指すファンド。米国の投資適格債券市場の米国国債、社債、モーゲージ・パス・スルー証券及び資産担保証券などが含まれるETF。

検証条件:2003年10月〜2020年8月、開始時に1万ドル投資、配当再投資

検証結果

総合債券の特徴

  • S&P500と相関関係にない
  • 各種短期債券と同じレベルの暴落耐性
  • 短期〜中期債券のパフォーマンスに近い(短期寄り)

年別リターン

年間リターンがマイナスになったのは17年間で1度だけ(2013年)。●●ショックでマイナスになっても、早期に回復していることがわかる。

配当金

各種中期債券レベルの分配金。

まとめ

主な特徴は以下の2つに集約されます。

  • 期間が伸びるほど変動率(ボラタリティ)が大きく、投資利回りは高い
  • S&P500との相関性は低い〜逆相関の関係

債券単体で語るというよりは自身のポートフォリオ内の他の商品とのバランスを考えて、組み入れる必要があるということがわかりました。

例えば、株式ほどのボラタリティは許容できないけど、そこそこのリターンを得たい人は中期・長期の国債や社債を持ってみてもいいでしょう。

逆に株式でそこそこのリスクを取っている人であれば、短期・中期の国債や政府債券を保有することを検討してみても良いです。

私自身のポートフォリオにはAGG、VGIT、TLTを少しだけ組み入れていますが、ポートフォリオの現金の比率を下げて、短期国債や社債にリバランスすることを検討してみようと思います。

みなさんのポートフォリオを考える際の一助になれば幸いです。

おまけ

同一期間で10種の債券を比較した結果です。ご自身のポートフォリオに銘柄を組み入れる際の参考にしてください。

検証条件:2009年12月〜2020年8月、投資開始:1万ドル、配当再投資

債券最終
金額
年平均
成長率
標準
偏差
Best YearWorst Year最大
下落率
Sharpe RatioSortino RatioS&P500
相関率
SHY$11,3931.22%0.98%3.38%-0.84%-0.90%0.71.33-0.4
IEF$16,3584.68%5.84%15.64%-6.09%-7.60%0.721.27-0.47
TLT$22,7977.97%13.10%33.96%-13.37%-18.03%0.611.14-0.5
VCSH$14,0683.23%2.21%7.02%-0.25%-3.48%1.191.970.42
IGIB$15,9334.43%4.37%14.60%-0.96%-7.88%0.891.350.38
VCLT$22,9508.03%8.97%23.89%-7.03%-11.09%0.851.390.16
BSV$12,5732.15%1.43%4.98%-0.85%-1.41%1.122.13-0.17
BIV$16,8704.98%4.33%11.13%-3.58%-6.06%1.021.78-0.12
BLV$22,7837.96%9.10%22.93%-8.95%-11.30%0.831.5-0.21
AGG$15,0023.85%3.15%8.45%-1.98%-4.07%1.041.9-0.17
S&P500$39,30913.58%13.75%32.18%-4.52%-19.63%0.961.531

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