QQQとVOOは直近の最高値から14.3%、SPYは10.5%の下落をしています(2020年9月27日現在)。
投資歴の短い人からすると「10%も減るなんて聞いていないよ!」なんて人もいるかもしれません。まあ、コロナショックの記憶が新しいので、そんな人はいないかもしれませんが。
いずれにしても10%の下落は精神的に来るものです。どれくらい起きうることなのかを把握するために、1999年4月からの結果を調査してみました。
QQQは16回、SPYは6回でした。それではいつ下落があったのかを確認していきます。
10%以上の下落が発生したタイミングを確認
確認方法
- ポートフォリオビジュアライザーを用いて目視確認
- 期間は1999年4月〜2020年8月
- 下落終了の定義はボトムから10%以上の上昇があった場合
- 同一月内で回復した場合は含まない
9月1日のトップから9月15日に11%減のボトム、9月30日に5%減まで回復した場合
超面倒でしたが、もしかしたらなにかのツールで簡単にチェックできたりするのでしょうか(汗)
一覧表で確認
SPY | QQQ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
回数 | トップ | ボトム | 下落率 | トップ | ボトム | 下落率 |
1 | 2000年8月 | 2002年9月 | -44.7% | 2000年3月 | 2000年5月 | -24.1% |
2 | 2007年10月 | 2009年2月 | -50.8% | 2000年8月 | 2000年12月 | -42.6% |
3 | 2010年4月 | 2010年6月 | -12.7% | 2001年1月 | 2001年3月 | -39.1% |
4 | 2011年4月 | 2011年9月 | -16.2% | 2001年4月 | 2001年9月 | -37.2% |
5 | 2018年9月 | 2018年12月 | -13.5% | 2001年11月 | 2002年9月 | -47.7% |
6 | 2019年12月 | 2020年3月 | -19.4% | 2002年11月 | 2002年12月 | -12.1% |
7 | 2004年12月 | 2005年4月 | -12.4% | |||
8 | 2006年1月 | 2006年7月 | -11.6% | |||
9 | 2007年10月 | 2008年2月 | -21.9% | |||
10 | 2008年5月 | 2009年2月 | -44.8% | |||
11 | 2010年4月 | 2010年6月 | -12.9% | |||
12 | 2011年4月 | 2011年9月 | -10.8% | |||
13 | 2018年8月 | 2018年12月 | -17.0% | |||
14 | 2020年1月 | 2020年3月 | -12.9% |
QQQの2000年3月〜2002年12月(1回目〜6回目)のドットコムバブル崩壊の影響を1回として見てもよいのですが、今回の集計定義だと分割されてしまいました。
10%以上の下落の後に、10%以上の上昇があったら「下落は終わった」と感じて、投資しちゃう人もいるでしょうし、今回の集計の定義は意味があると考えています。
また、上記に2020年9月の下落が追加される見込みです(9月中に回復する可能性がワンチャンあるかも?)
チャートで確認
先程の一覧表でもわかるとおり、QQQの方がボラタリティ(変動率)が高いことがわかります。
よってハイテクセクターにフルインベストメントしている人は、SPY(S&P500指数)に投資する人よりも強いメンタルを持っている必要がありそうです。
ちなみにQQQは2000年3月にピークから最大80%以上の下落をしています。そのピークを超えたのが2014年10月です(14年半)。現在、ハイテクセクターは、生活インフラのような存在になっていますし、ドットコムバブルの当時と今を単純比較することに意味はないですが、ボラタリティが高いということは覚えておいて損はないと思います。
ちなみに8%や9%の下落も何度か存在していました。5%はもっと。
つまり、素人が短期売買する際の損切りラインを5%とかにしていると、底値で売却してしまい「もっと下がるかも?」と二番底を待ち続けて損してしまいます。
まとめ
過去のSPYとQQQの10%以上の下落回数についてまとめましたがいかがでしたでしょうか?
想像していたとおりだった人はおそらく今後も今の調子で投資を続けられるでしょう。しかし、こんなに上下動するなんて聞いていない!という人で受け入れられないという人は債券を組み込むなどしてボラタリティを抑えられるポートフォリオをつくってみてください。
みなさんのポートフォリオを考える際の一助になれば幸いです。
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