今回は生活必需品セクターETF(VDC)に投資する理由について説明します。
以前にセクターETFについて調査したところ、生活必需品セクターETF(VDC)はバックテスト上でS&P500を上回るパフォーマンスでした(分析期間は2006年4月3日〜2020年9月19日)。
ただし、過去のトレンドが未来も続くとは言い切れません。わたしが生活必需品セクターに投資するのは、長期的に成長し続けると考えているからです。
わたしが投資する3つの理由をご紹介します。
生活必需品セクターETFのVDCとは?
投資する理由をご紹介する前に、生活必需品セクターETF(VDC)がどんなETFなのかを説明します。
生活必需品セクターETFに含まれる業種の比率
生活必需品セクターETFに含まれる業種は以下のとおりです(2020年9月30日時点)。
業種 | 構成比率 |
---|---|
家庭用品 | 25.3 % |
清涼飲料 | 20.2 % |
包装食品・肉 | 16.5 % |
(大型)スーパーマーケット | 14.4 % |
タバコ | 7.8 % |
パーソナル用品 | 3.6 % |
蒸留酒・ワイン | 2.8 % |
農産物 | 2.4 % |
食品流通 | 2.4 % |
食品小売 | 2.2 % |
薬品小売 | 1.5 % |
醸造 | 0.9 % |
家庭用品(25.3 %)、清涼飲料(20.2 %)、包装食品・肉(16.5 %)、大型スーパーマーケット・スーパーマーケット(14.4 %)、タバコ(7.8 %)で約85%を占めます。
どんなにテクノロジーが発達しようとも必要なものばかりです(そりゃ生活必需品ですからね 汗)。
生活必需品セクターETFに含まれる銘柄
生活必需品セクターETFは94社で構成されており、上位10は以下のとおりです(2020年9月30日時点)。
構成銘柄 | 業種 | シンボル | 構成比 |
---|---|---|---|
Procter & Gamble Co. | 家庭用品 | PG | 16.19% |
Coca-Cola Co. | 清涼飲料 | KO | 9.37% |
Walmart Inc. | スーパーマーケット | WMT | 9.22% |
PepsiCo Inc. | 清涼飲料 | PEP | 8.97% |
Costco Wholesale Corp. | スーパーマーケット | COST | 4.69% |
Philip Morris International Inc. | タバコ | PM | 4.30% |
Mondelez International Inc. Class A | 包装食品・肉 | MDLZ | 4.06% |
Altria Group Inc. | タバコ | MO | 3.26% |
Colgate-Palmolive Co. | 家庭用品 | CL | 3.10% |
Kimberly-Clark Corp. | パーソナル用品 | KMB | 2.54% |
トップ10銘柄の業種比率と全体に占める割合
トップ10銘柄の業種比率と全体に占める割合は以下のとおりです(2020年9月30日時点)。
業種 | TOP10比率 | 全体に占める割合 |
---|---|---|
家庭用品 | 19.28% | 76.2% |
清涼飲料 | 18.34% | 90.8% |
(大型)スーパーマーケット | 13.91% | 96.6% |
タバコ | 7.55% | 96.8% |
包装食品・肉 | 4.06% | 24.6% |
パーソナル用品 | 2.54% | 70.4% |
総計 | 65.68% | – |
清涼飲料はコカ・コーラ、ペプシで91%、スーパーマーケットはウォルマートとコストコで97%、タバコはフィリップ・モリス、アルトリア・グループで97%を占めています。これらの業種は大手寡占化が進んでおり、上位企業の入れ替わりの起きづらく安定していると言えます。
ロジャーズ次郎がVDCに投資する3つの理由
前置きが長くなってしまいましたが、わたしがVDCに投資する理由を書いていきます。
世界の人口が増え続けていること
生活必需品は文化的な生活を送る上で欠かせないものです。アメリカを始めとし、世界全体では人口は増加し続けているということは売上が増加する余地が残っているということです。
世界人口推計2019年版の地域別の人口動向:1950〜2100年の推計値より
先進国だけではなく、新興国や発展途上国の生活水準向上していけば、輸出する対象国が増え、金額も増えていくのではないかと考えています。
ESG投資の観点ではタバコが10%弱含まれるのはネガティブな感じもしますが、新興国や発展途上国においては、まだ伸びていくのではないかと考えています。
●●・ショック耐性が高い
過去にはリーマン・ショックやコロナ・ショックなどの大きな下落局面がありましたが、S&P500と比べると下落耐性が高い点が気にっています。
以下の図を見てみてください。
長期的に狼狽せずに保有し続けるためには下落耐性が高いことは非常に重要だと考えています。
個別の企業ではなくETFである点
これは生活必需品セクターに限った話ではないですが、どの企業に投資するのかを分析するのも大変です。生活必需品セクターの上位に名を連ねる企業たちは長期間において高いシェアを確保していますが、今後も続くかどうかはわかりません。
また、業種も多岐にわたっていることもあり、分析するのは骨が折れますね(私自身がファンダメンタル分析ができないというのもありますが・・・)。
まとめ
わたしが生活必需品セクターETFのVDCに投資している理由をまとめると以下の通り。
- 世界の人口が増え続けていること
- ●●・ショック耐性が高い
- 個別の企業ではなくETFである点
生活必需品セクターと言っても、複数の業種にも分散されていますし、人にとってはなくてはならないため、安心して長期投資ができるセクターです。
みなさんのポートフォリオを考える際の一助になれば幸いです。
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