前回の記事、つみたてNISAでインデックス投資を始めようを読んでくれた人は証券口座を開設し、つみたてNISAでインデックス投資をスタートすることができていると思います。
まだ、楽天証券の口座を持っていないかたは、楽天証券で口座開設するメリットと開設までの流れを読んで、下記のボタンから証券口座をつくりましょう!
第4話は「iDeCoで投資するなら仕組みを理解しておこう」です
ろじゃじろうの失敗しない米国株投資のはじめかたシリーズ
- 【投資初心者向け】米国株を売買する前に投資の目的を整理しよう
- 【投資初心者向け】楽天証券で口座開設するメリットと開設までの流れ
- 【投資初心者向け】つみたてNISAでインデックス投資を始めよう
- 【投資初心者向け】iDeCoで投資するなら仕組みを理解しておこう
- 【投資初心者向け】米国株、米国ETFに投資する際の注意点
この記事のゴール
iDeCoで投資をすべきかどうかを判断できることを目指します
iDeCoって聞いたことあるけど、よくわからなかったんだよね
iDeCoとは
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)とは、自身で用意する年金制度のことです。
「人生100年時代」なんて言われているように、退職後の老後の期間が伸びています。国から支給される年金だけでは生活が苦しくなることが予想されています。
「老後2000万円問題」ってやつね
そのとおりです。iDeCoやつみたてNISAなどで資産形成をおこない、老後に備えてくださいという国が用意した制度です
iDeCoで投資する前に知っておきたい9つのこと
iDeCoで投資する前に知っておきたいことをまとめました。
- iDeCoに加入できる方の条件
- 途中で引き出しすることができない
- 節税メリットがある
- 利益に税金が掛からない
- 投資できる金額上限
- 投資可能な商品
- 手数料が掛かる
- 会社への申請が必要で開始までに時間が掛かる
- 退職金の受け取りがある人は要注意
ひとつずつ解説していきます!
iDeCoに加入できる方の条件
iDeCoは20歳以上60歳未満の全ての方が加入することができます(ただし、企業型確定拠出年金に加入している方は、企業型年金規約でiDeCoに同時加入できる旨を定めている場合のみiDeCoに加入できます)。
勤務先の会社が企業型確定拠出年金をやっているのかわからない・・・
企業型確定拠出年金をやっているかどうかなどわからないよーって方も、iDeCoをスタートする際には勤務先の会社に確認する工程があるため大丈夫です
途中で引き出しすることができない
60歳になるまで資産を引き出すことができません。これがiDeCo最大のマイナスポイントです。
60歳まで引き出せないのかぁ・・・どうしようかな
このマイナス面を打ち消せるくらいのプラス面もあるので、この後の内容を確認してから判断してみてください
節税メリットがある
掛金全額が所得控除の対象となります。これがiDeCo最大のプラス面のポイントです。
え?全然わかんないんだけど・・・
もうすこしわかりやすく具体例で説明します
お仕事している人は年収から税金を支払った額が振り込まれています(=税金を支払っている)。
項目 | iDeCoしている人 | iDeCoしていない人 |
---|---|---|
年収 | 400万円 | 400万円 |
iDeCo掛け金(年額) | 12万円 | 0万円 |
iDeCoによる所得税軽減額 | 6,000円 | 0円 |
iDeCoによる住民税軽減額 | 12,000円 | 0円 |
節税効果(年額) | 18,000円 | 0円 |
12万円投資すると、1.8万円がお得になるのね!
ちなみに年収が高い人ほど所得税率が高くなるため、年収が高い人ほどiDeCoはお得な制度になります。
項目 | iDeCoしている人 | iDeCoしていない人 |
---|---|---|
年収 | 1,000万円 | 1,000万円 |
iDeCo掛け金(年額) | 12万円 | 0万円 |
iDeCoによる所得税軽減額 | 24,000円 | 0円 |
iDeCoによる住民税軽減額 | 12,000円 | 0円 |
節税効果(年額) | 36,000円 | 0円 |
毎月1万円という同じ掛け金でも、年収の違いで所得税軽減額に1.8万円の差が出ます
自身の節税額を知りたい方は、下記のiDeCo公式サイトのシミュレーターを試してください。
利益に税金が掛からない
つみたてNISAと同様に売却益に対して税金(20.315%)が掛かりません。
それはお得でいいわね!
iDeCoは投資余力のある人には使ってほしい制度です。しかし、今後、積立金全体に対して税金が掛かる可能性がある点は要注意です。
今後も凍結され続けるだろうと考えるか、もしくは投資商品による利回り、節税分で帳消しにできると考えるのか投資期間(自身の年齢から60歳までの期間)を踏まえて考えてみてください
投資できる金額上限
加入資格によってiDeCoで投資できる金額の上限が変わってきます。
加入資格 | 掛け金 | |
---|---|---|
第1号被保険者:自営業者 | 月額6.8万円(年額81.6万円) | |
第2号被保険者 会社員・公務員など | 会社に企業年金がない会社員 | 月額2.3万円(年額27.6万円) |
企業型DCに加入している会社員 | 月額2.0万円(年額24.0万円) | |
DBと企業型DCに加入している会社員 | 月額1.2万円(年額14.4万円) | |
DBのみに加入している会社員 | ||
公務員など | ||
第3号被保険者:専業主婦(夫) | 月額2.3万円(年額27.6万円) |
ちなみに企業年金連合会のサイトによると、企業型確定拠出年金の加入者数は750万人、個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入者数は180万人いるそうです(2021年2月調べ)
投資可能な商品
投資可能な商品はiDeCoを取り扱う会社によって異なります。
このシリーズで紹介している楽天証券では投資信託を中心に32種類の商品を取り扱っています。
資産タイプ | 商品数 | 商品の紹介 |
---|---|---|
国内株式 | 6 | 日経平均に連動する投資信託など |
国内債券 | 2 | 日本国債 |
国内REIT | 2 | 東証REIT指数に連動する投資信託など |
外国株式 | 5 | 全米株式に連動する投資信託など |
外国債券 | 4 | 先進国や新興国債券など |
海外REIT | 1 | 先進国リート指数に連動する投資信託 |
国内外株式 | 2 | 全世界株式に連動する投資信託など |
コモディティ | 1 | 金現物価格に連動する投資信託 |
バランス型 | 5 | 各種資産をバランスよく組み込んだ投資信託など |
ターゲットイヤー型 | 3 | 株式と債券をバランスを考え構成した投資信託 |
定期預金 | 1 | 定期預金(そのまま) |
わたしは外国株式の楽天・全米株式インデックス・ファンドに全額投資していますが、他には楽天・全世界株式インデックス・ファンドあたりに投資するのが、無難かなと考えています
手数料が掛かる
(少額ですが)iDeCoは下記の手数料が発生します。
手数料 | 支払先 | 金額 |
---|---|---|
iDeCo加入時(初回のみ) | 国民年金基金連合会 | 2,829円 |
運用・管理費用(毎月) | 国民年金基金連合会 | 105円 |
運用・管理費用(毎月) | 信託銀行 | 66円 |
その他、他の運用者に移管する際や60歳でお金を受け取る際には手数料が発生します。詳細は楽天証券のサイトでご確認ください。
会社への申請が必要で開始までに時間が掛かる
iDeCoをやるためには金融機関から入手した「加入申込書」に必要事項(掛け金や勤務先の情報など)を記入し、提出する必要があります。このプロセスで勤務先の会社に証明書を書いてもらう必要があります。
この後にiDeCoを申請した金融機関から各種チェックを経て、iDeCoへの加入が完了します。その後、送られてきた加入者口座番号とパスワードを用いて初期設定をおこないます。
大体、ここまでで2〜3ヶ月掛かります
この後はどういった商品に何%投資するのかと行った設定をすれば完了です。どの商品に何%投資するのかはあとで変更することはできますので、悩みすぎる必要はありません。
退職金の受け取りがある人は要注意
最後にゴール(60歳)を迎えて、掛け金を受け取る際の注意点です。
若い人の場合は数十年後の話になるため、加入時に意識する人は多くなさそうですが、理解した上でiDeCoで資産形成をするかどうかを判断してください。
勤続年数と退職金の金額によって、受け取り時の税額が変わってきます。詳細は下記の記事を参考にしてみてください。
退職金の出ない会社の場合はiDeCoで気にすることは減ります
iDeCoとつみたてNISAと比較してみた
iDeCoとつみたてNISAともに利益に対して税金が掛からないことから混同されがちです。
2つの制度の違いを比較表にしてみました
項目 | iDeCo | つみたてNISA | コメント |
---|---|---|---|
加入条件 | 20歳以上60歳未満 | 20歳以上 | つみたてNISAは最大20年間 |
引き出し | 60歳〜 | いつでも | ここは大きな違いですね |
節税メリット | あり | なし | 所得が高い人ほど税制メリットあり |
利益への課税 | なし | なし | ここが同じなので2つの制度が混同されがち |
投資上限 | 27.6万円/年 | 40万円/年 | 会社に企業年金がない会社員の場合 |
投資下限 | 100円/月〜 | 5,000円/月〜 | つみたてNISAの方が敷居が低いです |
投資可能な商品 | 投資信託、預金 | 投資信託 | 意外と預金を選ぶ人もいるらしい |
手数料 | あり | なし | 意外と馬鹿にならない金額かも |
勤務先への申請 | あり | なし | 書類を出すだけですが、ちょっと面倒 |
受取時の税金 | あり | なし | 退職金の金額が大きな人は要注意! |
これらの違いを踏まえた結果、初心者向けにはつみたてNISAを優先して投資してほしいと考えました
まとめ
【投資初心者向け】iDeCoで投資するなら仕組みを理解しておこうのまとめです
わたしは最低拠出額の5,000円からはじめてみようとおもう
それはよいですね!ちなみに拠出金額は12月から翌年の11月までの間で1回だけしか変更できないため変更する際は慎重におこなってくださいね
りょうかい!
次は、「米国株、米国ETFを購入する際の注意点」について説明していきます!
ろじゃじろうの失敗しない米国株投資のはじめかたシリーズ
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