今週は6月10日の5月のCPI(消費者物価指数)発表があり、市場予想の4.7%を上回る、5.0%と2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びを記録しました。
これによってテーパリングの議論が早まる懸念から、米10年利回りの金利が上昇すると思っていましたが、市場の反応は逆になりました。それもありS&P500指数は木曜日、金曜日と過去最高値を更新しました。
ちなみに来週15日、16日はFOMC(連邦公開市場委員会)が開かれますが、何事もなく終わると思う、いや終わってほしいと願っています(笑)
それではさっそく米国市場を振り返っていきます。
各種指数・指標の振り返り
セクター分析をする前に全体感を把握していきましょう。
米国主要指数パフォーマンス
指数 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
S&P500指数 | 4,229.88 | 4,247.45 | 100.4% | 114.8% |
ナスダック100指数 | 13,770.77 | 13,998.30 | 101.7% | 110.3% |
ダウ平均株価 | 34,756.40 | 34,479.61 | 99.2% | 114.1% |
ラッセル2000指数 | 2,286.41 | 2,335.81 | 102.2% | 120.0% |
ダウは下げましたが、それ以外の3指数は上昇しました。冒頭にも記載したとおりS&P500指数は過去最高を更新。来週にはナスダック、ラッセルも過去最高を更新するのか?
その他関連指標
指標 | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 109.48 | 109.65 | 100.2% | 106.3% |
米国債10年利回り | 1.553 | 1.457 | 93.8% | 159.6% |
金価格(XAUUSD) | 1,891.40 | 1,877.82 | 99.3% | 96.7% |
WTI原油価格 | 69.38 | 70.79 | 102.0% | 149.5% |
ビットコイン | 36,856.52 | 37,338.44 | 101.3% | 126.9% |
CPIの発表後に米国債10年利回りは大きく下げました。上昇し続けていたゴールドは一服。原油は引き続き上昇し続けています。100ドル突破するんじゃないかなんて話もありますがどうなるか?ビットコインは上りましたが、引き続き軟調な相場が続いています。
米国株セクター分析結果
米国株セクターETFの騰落率
セクターETFの株価(終値)と騰落率
セクター | ETF | 先週終値 | 今週終値 | 先週比 | 年初来 |
---|---|---|---|---|---|
情報技術 | VGT | 375.70 | 382.40 | 101.8% | 109.9% |
一般消費財 | VCR | 302.28 | 306.77 | 101.5% | 112.9% |
ヘルスケア | VHT | 237.51 | 244.04 | 102.7% | 109.6% |
生活必需品 | VDC | 186.68 | 185.27 | 99.2% | 107.6% |
素材 | VAW | 192.59 | 189.59 | 98.4% | 121.7% |
公益 | VPU | 143.10 | 145.08 | 101.4% | 108.3% |
資本財 | VIS | 201.25 | 198.53 | 98.6% | 119.5% |
通信 | VOX | 139.16 | 140.87 | 101.2% | 119.0% |
不動産 | IYR | 102.80 | 104.45 | 101.6% | 126.2% |
金融 | VFH | 94.49 | 92.59 | 98.0% | 128.9% |
エネルギー | VDE | 78.05 | 77.76 | 99.6% | 149.2% |
S&P500 | VOO | 388.50 | 390.09 | 100.4% | 115.1% |
セクターETFの株価(終値)の年初来騰落率
1位:エネルギー、2位:金融、3位:不動産と変化なし。最下位はヘルスケアから生活必需品に入れ替わりました。徐々に情報技術のパフォーマンスが改善していっています。
主要銘柄の今週の騰落率
finviz.comのS&P500Mapを用いてセクターの今週の値動きを把握します。
ハイテク、ヘルスケアが牽引しました。ヘルスケアはアルツハイマー新薬がFDAに承認されたことも好感されました。
ろじゃじろうのS&P500は買い時!?
長期投資で毎月定期的に積立することをおすすめしますが(わたし自身もそうしている)、あえて短期的に数%のパフォーマンスにこだわって買うタイミングを見計らうとした場合にどこで買うのかを考えるコーナーです。
最悪、外しても長期投資なら誤差だよねって、自分への言い訳もできる(笑)
来週は15日、16日にFOMCがあるからなのか、11日の出来高は普通でした。ここが気になるところですが、FOMCを待たずに少しづつ買い増ししていってもいいんじゃないかと考えています。
来週、大きく下落した場合の押し目買いポイント
381.6ドル(緑のチャネルラインのサポートライン※金曜日時点)、372.3ドル(5月12日の安値付近)、371ドル(おそらく金曜日の100日移動平均線がここらへん)366ドル(3月に形成していたダブルボトムのネックライン)で分割しながら買い増しを検討するとよさそう。
あとがき
今週の投信積立おじさんはゴールドETFを買い増ししていきました。いい感じに押し目で買い増しできていっているので、あと少しでゴールドへのリバランスは完了しそうです。来週以降はゴールドとシルバーへの投資を進めていく予定です。
記事中に何回も書いていますが、来週は15日、16日にFOMCがありますので、株価指数への大きな影響を与えるテーパリングを早めるような話が出ないことを祈ります。
まあ、わたしはキャッシュポジションも高いですし、暴落が来たら買い増しするだけです!
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【米国株】セクターETFの11種まとめを読んで米国株セクターの理解を深めよう!
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