米国ヘルスケアセクターETF(VHT)が秘密のポートフォリオ入り?

ヘルスケアETF VHTがポートフォリオ入り?ポートフォリオ

以前の記事で生活必需品セクターETF(VDC)をロジャーズ次郎の秘密のポートフォリオに入れている理由について説明しましたが、常にどんなポートフォリオにするべきなのかを試行錯誤しています。

その後、米国株セクターETF11種を比較した際にVDCよりも情報技術(VGT)、一般消費財(VCR)、ヘルスケア(VHT)のリターンが高いことがわかりました。VCRはボラタリティが高く(アマゾンやテスラなどが構成されていますからね)、あまりポートフォリオに入れたいとは思えませんでしたが、VHTについてはリターンもシャープ・レシオも、VDCとS&P500を上回るパフォーマンスを示していました。

そこでロジャーズ次郎の秘密のポートフォリオ(ただ言いたいだけやんw)にVHTを組み込むのかどうかを検証します。

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米国ヘルスケアセクターETF(VHT)の特徴とは?

VHT公式情報

VHTはバンガード社が運用しているETFです。公式情報に記載されている主な特徴です。

  • MSCI USインベスタブル・マーケット・ヘルスケア25/50インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。
  • 米国のヘルスケア・セクターの大型株、中型株、小型株に投資します。
  • 可能な限り、完全法を用いたパッシブ運用を行います。
  • 完全法が規制上採用できない場合は、インデックス・サンプリング法を用いてインデックスの主要な特徴に近似します。
  • ファンドはフルインベストメントを維持します。
  • 低経費によってトラッキングエラーを最小限に抑えます。

設定日は2004年1月26日と歴史もあり、純資産は1兆円超えと規模感の大きなETFです。また、経費率は0.100%とさすがバンガードという低さです。

次に構成銘柄トップ10ですが、組み入れ銘柄数は427です(2020年8月31日現在)。

順位保有銘柄シンボル比率
1Johnson & JohnsonJNJ8.3%
2UnitedHealth Group Inc.UNH6.1%
3Merck & Co. Inc.MRK4.4%
4Pfizer Inc.PFE4.3%
5Abbott LaboratoriesABT4.0%
6Thermo Fisher Scientific Inc.TMO3.5%
7AbbVie Inc.ABBV3.4%
8Amgen Inc.AMGN3.1%
9Medtronic plcMDT3.0%
10Bristol-Myers Squibb Co.BMY2.9%

ヘルスケアセクターと言っても色んな種類の企業が含まれており、医薬品(26.3%)、ヘルスケア機器(24.0%)、バイオテクノロジー(19.4%)、管理健康医療(9.8%)など多岐にわたります。
※比率は2020年8月31日時点

米国ヘルスケアセクターETF(VHT)入りのポートフォリオの結果は?

検証方法と条件

わたしのポートフォリオVOO(検証では設定日の問題でSPY)、VDC、QQQ、VGTにVHTを加えたものを検証していきます。その条件は以下のとおりです。

検証条件:2004年2月〜2020年8月、開始時に1万ドル投資、配当再投資

VHTのパフォーマンスが高いことは以前に検証済みですが、改めて簡易的におこないます。

検証に使ったツールは、このブログでおなじみのPORTFOLIO VISUALIZER(無料)です。

検証結果

各ポートフォリオにおけるETFの組み入れ比率は以下のとおりです。

ポートフォリオSPYVDCQQQVGTVHT
青線現在50%25%12.5%12.5%0%
赤線変更予定25%25%12.5%12.5%25%
橙線振り切り0%37.5%12.5%12.5%37.5%
緑線S&P500100%0%0%0%0%

過去のパフォーマンスだけを考えれば橙線の一択になりますが、生活必需品セクター、情報技術セクター、ヘルスケアセクターだけになりますが、このトレンドが未来永劫続くかどうかはわかりません。

投資利回り、シャープ・レシオあたりを見ても、現在のポートフォリオを上回っている赤線に切り替えることが妥当だと判断しました。

ちなみにSPYの比率が半分になっていますが、投資信託でS&P500は上記の25%分になるように買い増ししていっており、個人的に今回のリバランスは適当(≠テキトー)だったと考えています。

あまり気にしてはいませんが、分配金は年によって勝ったり、負けたりという感じです。

ポートフォリオ構成銘柄の変化を確認

ほぼ、切り替えることは確定的ですが、自身のポートフォリオを決める重要な作業のため、いつもよりも突っ込んだ検証をおこないます。

SPY、VDC、QQQ、VGT、VHTの5つのETFを加重平均し、一つのETFと見立てたときに個別銘柄がどのような比率で構成されるのかの前後比を確認します。

この疑似ETFに名前をつけるならRHPでしょうか。

R:ロジャーズ次郎の
H:秘密の
P:ポートフォリオ

・・・さて、気を取り直してやっていきます(すでにRHPは存在していましたw)。

全部で1200銘柄超になったため、上位の20銘柄だけを見ていきます。

保有銘柄シンボル新−旧順位変動
Apple Inc.AAPL8.1%6.3%-1.8%
Microsoft Corp.MSFT6.4%4.9%-1.5%
Procter & Gamble Co.PG4.5%4.2%-0.3%
PepsiCo Inc.PEP2.8%2.6%-0.2%+1
Amazon.com Inc.AMZN3.8%2.6%-1.2%-1
Coca-Cola Co.KO2.6%2.5%-0.2%
Johnson & JohnsonJNJ0.7%2.4%1.7%+19
Walmart Inc.WMT2.6%2.4%-0.2%-1
UnitedHealth Group Inc.UNH0.5%1.8%1.3%+28
Costco Wholesale Corp.COST1.6%1.4%-0.1%-1
Merck & Co. Inc.MRK0.4%1.3%0.9%+38
Pfizer Inc.PFE0.4%1.3%0.9%+40
Philip Morris International Inc.PM1.3%1.2%-0.1%-3
Mondelez International Inc. Class AMDLZ1.2%1.2%-0.1%
Abbott LaboratoriesABT0.3%1.2%0.8%+43
Facebook Inc. Class AFB1.8%1.1%-0.6%-8
Amgen Inc.AMGN0.4%1.1%0.6%+28
NVIDIA Corp.NVDA1.3%1.0%-0.3%-7
Thermo Fisher Scientific Inc.TMO0.3%1.0%0.7%+45
AbbVie Inc.ABBV0.3%1.0%0.7%+45

当たり前ですがヘルスケアセクターの銘柄が大幅に増えて、大きくランクアップしています。その結果、GAFAMの比率は-6%になりました(Googleは23位と25位にランクイン)。

コレ自体は望んだ結果なので良しとします。将来、情報技術セクターが爆上げしたときに「あ〜あ、やっぱりVHTに投資しなければよかったよ」なんてことを言わないように、自身の投資目的・目標との比較で判断をするように心がけるようにします(逆に情報技術セクターが下がったときも調子に乗らないようにしないと)。

まとめ

晴れて米国ヘルスケアセクターETFのVHTがロジャーズ次郎の秘密のポートフォリオに組み入れることが決定しました。1ヶ月以上前から何となく考えていましたが、まとまった時間をつくることができずにちゃんと考えられていませんでした。4連休でしっかりと検証することができてよかったです。

また、ETFを購入していると、どの銘柄にどれくらい投資しているのかが見えづらいため、たまに銘柄単位に換算したときにいくらずつ投資しているのかを確認すると時間がわいてよいですね。

2020年2月に米国株投資に興味を持ち出し、数ヶ月の間ふらふらとしていましたが、やっとしっくりくるポートフォリオを見つけることができました。

みなさんのポートフォリオを考える際の一助になれば幸いです。

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